【大学受験】私大の志願者減、31%の大学は定員割れ

 日本私立学校振興・共済事業団は2020年10月2日、2020年度私立大学・短期大学等入学志願動向を発表した。定員割れの大学は10校減少して184校となり、大学全体に占める未充足校の割合は2ポイント下降して31.0%となった。

教育・受験 高校生
志願者等の増減状況(大学)
志願者等の増減状況(大学) 全 6 枚 拡大写真
 日本私立学校振興・共済事業団は2020年10月2日、2020年度私立大学・短期大学等入学志願動向を発表した。定員割れの大学は10校減少して184校となり、大学全体に占める未充足校の割合は2ポイント下降して31.0%となった。

 私立大学・短期大学等入学志願動向は、日本私立学校振興・共済事業団が2020年度に実施した「学校法人基礎調査」から、入学定員や志願者数、入学者数などを集計し、入学定員充足率や志願倍率などの動向を規模別、地域別、学部系統別にまとめたもの。調査基準日は2020年5月1日、集計学校数は大学593校、短期大学291校、大学院472校。大学院のみを設置する学校は「大学院」に含めている。

 2020年度の私立大学入学志願動向について、志願者と受験者は前年度(2019年度)と比べて減少したが、入学定員と合格者、入学者は増加した。入学者数は前年度比3,745人増の50万3,830人にのぼる。定員割れ(入学定員充足率が100%未満)の大学は10校減少して184校となり、大学全体に占める未充足校の割合は2ポイント下降して31.0%となった。

 入学定員充足率を大学の規模別に見ると、「100人未満」から「500人未満」の5つの区分と「3,000人以上」の区分で入学定員充足率が上昇。中でも「100人未満」「400人以上500人未満」の区分では、2ポイント以上上昇した。

 地域別に見ると、大学の所在地が「北海道」「東北(宮城を除く)」「関東(埼玉、東京、千葉、神奈川を除く)」「神奈川」「甲信越」「北陸」「愛知」「大阪」「広島」で入学定員充足率が上昇。中でも「北海道」は、100.81%から106.05%へ5.24ポイント上昇した。

 学部系統別に見ると、「保健系」「理・工学系」「社会科学系」「芸術系」で入学定員充足率が上昇。中でも「芸術系」は、104.37%から106.45%へ2.08ポイント上昇した。

 2020年度は、18歳人口が前年度(2019年度)に比べ約7千人減少したことから、日本私立学校振興・共済事業団は「18歳人口の減少期にある中、学生募集の取組みにさらなる工夫・努力が必要」と指摘している。

《工藤めぐみ》

【注目の記事】

この記事の写真

/

特集