医学部医学科の不正入試をめぐっては、東京医科大学で発覚後、文部科学省が2018年12月に医学部医学科を置く国公私立大学を対象に緊急調査を実施し、聖マリアンナ医科大学は「不適切である可能性が高い事案」と指摘を受けていた。
今回、文部科学省が2020年10月1日付で、聖マリアンナ医科大学の2015年度から2018年度の一般入学試験第2次試験について「不適切な入試があったと見なさざるを得ない」との見解を示したことから、「見解を厳粛に受け止め、学内において再度慎重に検討した結果、長期にわたり受験者、関係者の方に混乱をもたらしたことを内省した」として、返還の対象者や対象費目の拡大を決めた。
返還の対象となるのは、聖マリアンナ医科大学の2015年度から2018年度の一般入学試験の出願者(第2次試験合格者と辞退者を除く)。入学検定料のほか、出願に要した受験票送料、送金手数料、出願書類郵送料の相当額を返還する。
聖マリアンナ医科大学では、個人情報保護の観点から、出願書類などをすでに処分しており、個別に案内を出せない状況にあると説明。該当者には、大学Webサイト内の返還手続き申請フォームに必要事項を入力し、申請するよう求めている。
また、すでに入学検定料相当額の返還を受けた人に対しては、受験票送料、送金手数料、出願書類郵送料相当額を追加で返還する。手続きは不要。入学検定料を返還した振込口座に振り込むため、確認してほしいとしている。