高校受験、大学受験に向けたよりハイレベルな学びのニーズを満たす「中学生向けコース」「高1・高2生向けコース/大学受験生向けコース」の特長とこだわり、今後の展望についてZ会中高事業本部の小西勲氏に聞いた。
教育におけるデジタルの必要性の認識が進んだ2020年
--「イード・アワード2020 通信教育」総合、タブレットにおいて中高生向けコースが最優秀賞に輝きました。「効果のある通信教育」「教材がよい通信教育」「添削の質がよい通信教育」「受験・進学情報の充実している通信教育」「ブランド信頼性の高い通信教育」など数々の部門賞も受賞されています。受賞の感想を教えてください。
「ありがとうございます」のひと言に尽きます。また、2020年は、新型コロナウイルスの感染拡大で生活が変わる中、新学習指導要領が小学校から始まり、新しい学習がスタートした年でした。今回の受賞にあたって、どんな状況下でも、目の前の子どもたち・保護者のみなさまの期待に応えるサービスを提供するというのが私たちの責務だ、という思いを新たにし、身が引き締まる思いです。2021年は、中学校でも新学習指導要領がスタートし、大学入試改革もあり、それに伴い学校教育も大きく変わっていきますが、今後もつねによりよいサービスを提供していきたく思っています。
--Withコロナの中で4月から中学校で新学習指導要領が全面実施となり、高大接続、大学入試改革など日本の教育が大きく変化していきます。子どもたちを取り巻く環境にどのような変化を感じていますか。
2020年3月2日からの臨時休校要請により、学校が休校になったり、休校が終わったあとも、授業の進め方が学校によって異なったりしました。つまりは、今まで全国一律に定められていたカリキュラムが予定どおりに進まなくなったことが変化のひとつとしてあげられます。
また、こういう世の中になって、教育におけるデジタルの必要性の認識がより進みました。生活様式の変化に対応して家庭学習も変化し、デジタルの活用が進んだことも、今後の子どもたちを取り巻く環境に大きく関わっていくでしょう。
中学生コースがリニューアル、3年分の単元が学び放題のオープンカリキュラム+AI技術+添削指導で個別最適化を徹底
--中学生コースの教材の特長を教えてください。2021年3月からのリニューアルのポイントについても教えてください。
タブレットのコースとテキストのコースがありますが、タブレットのコースについてご紹介します。中学生コースのリニューアルの大きな特長は3つあります。
1つ目は「オープンカリキュラム」です。先ほど申し上げたとおり、学校のカリキュラムや授業の進め方が均一ではなくなっています。お子さまひとりひとりの学習環境に合わせた学び方というのは、今後も求められていくと思います。「オープンカリキュラム」は学校の学習進度に合わせて学習が可能なのはもちろんのこと、自分の実力や受験勉強の計画に合わせて、学習する単元を自由に選択できるので、たとえば、現在は中2だけれど中1の単元の復習ができたり、中3の単元を先取りで学んだりすることも可能です。自分が学習したいところをすぐに学習できるプラットフォームをつくることにこだわりました。
2つ目は「個別強化AIプログラム」です。AI技術の導入により、ひとりひとりの正誤情報を総合的に判断して、到達度に合わせて次に取り組むべき問題を指し示すアダプティブ学習が可能になりました。もちろん、未習の単元をはじめて学習するときは、理解に必要な知識を順序立てて学習するシナリオ的な学習が必要です。ただ、一度学習したあとは、理解状況やミスの傾向に応じて問題を出し分け、自分に合った演習を行うことがより深い理解につながります。