「スーパームーン」と「皆既月食」同時に5/26

 大きく見える満月「スーパームーン」。2021年5月26日は、スーパームーンで皆既月食という天体ショーを楽しむことができそうだ。

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皆既月食中の月の位置
皆既月食中の月の位置 全 4 枚 拡大写真
 大きく見える満月「スーパームーン」。2021年5月26日は、スーパームーンで皆既月食という天体ショーを楽しむことができそうだ。

 5月26日の満月は2021年で地球にもっとも近い地点で起こる。地球の周りを公転している月の軌道は楕円形をしているため、地球と月との距離は常に一定というわけではない。また、月の軌道は太陽や地球などの重力を受けて変化するため、満月や新月のときの地球と月との距離は毎回異なっており、地球にもっとも近い位置で起こる満月はもっとも遠くで起こる満月に比べ、視直径が約14パーセント大きく、約30パーセント明るく見えるという。ちなみに2021年で地球からもっとも遠い地点で起こる満月は、12月19日。

 この「大きく見える月」のことをスーパームーンと呼ぶことは近年すっかり定着した感があるが、2021年5月26日の満月は、スーパームーンに加え「皆既月食」が起こるという。皆既月食は日本全国で観察することができ、北海道西部、東北地方西部、中部地方西部、西日本では欠けた状態の月が昇ってくる「月出帯食」となるそうだ。

 国立天文台天文情報センターによると、部分食の開始は18時45分で、20時09分に皆既食となる。皆既食の状態は17分間続き20時28分に終わる。その後は、徐々に欠けた部分が小さくなっていき、21時53分に部分食が終わり、月食は終了となる。当日は、国立天文台のYouTubeチャンネルで三鷹キャンパスからライブ配信も予定されている。

 気になる26日の天気だが、気象庁の5月20日8時発表の週間天気予報によると、北海道から東北にかけては終日曇り、関東甲信越から中部地方にかけては曇りもしくは曇り時々晴れ、近畿から九州にかけては晴れ時々曇り、沖縄地方は曇りもしくは曇り時々晴れ。雨の予報は今のところ出ている地域はないが、梅雨に入っているところもあり、チャンスをうかがいながらの観測条件となりそうだ。

 季節的に寒くも暑くもない時期であり、時間的にも観測するのにちょうど良いタイミング。天気に恵まれたら夜空を見あげ、宇宙で繰り広げられるショーを楽しんでみてはいかがだろうか。

《鶴田雅美》

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