「歯と口の健康週間」歯磨き中の喉付き事故に注意…消費者庁

 2021年6月4日から10日までの1週間は「歯と口の健康週間」。むし歯予防のため歯磨きは大切な生活習慣だが、一方で、子供が歯磨き中に歯ブラシをくわえたまま転倒し、喉を突く等の事故情報が医療機関から寄せられているとして、消費者庁は注意を呼びかけている。

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消費者庁 子供の歯磨き中の喉突き事故等への注意喚起
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 2021年6月4日から10日までの1週間は「歯と口の健康週間」。むし歯予防のため歯磨きは大切な生活習慣だが、一方で、子供が歯磨き中に歯ブラシをくわえたまま転倒し、喉を突く等の事故情報が医療機関から寄せられているとして、消費者庁はWebサイトおよび「子ども安全メール from 消費者庁」の最新号で注意を呼びかけている。

 消費者庁は国民生活センターと共同で、2010年12月から医療機関から事故情報の提供を受けている。寄せられた情報によると、6歳以下の子供が歯磨き中に歯ブラシをくわえたまま転倒して喉を突き、口の中に刺さってけがをした等の事故は2016年4月から2021年3月末までに120件寄せられている。年齢別では、1歳児がもっとも多い48件、ついで2歳児が32件、3歳児が23件で、けがをした要因としては、歯ブラシをくわえたまま歩くなどして転倒したことがもっとも多くなっている。

 具体的な事例としては、「歯磨き中に上の子とじゃれ合い、転倒。保護者は隣にいたが転倒の瞬間は見ておらず、気付いた時には口に歯ブラシが入った状態でうつ伏せになっていた。 口腔(こうくう)内損傷と頸動脈(けいどうみゃく)周囲まで空気のたまりがあったため集中治療室に入室し、6日間入院(3歳)」「洗面所で歯磨きをして、仕上げ磨きのために保護者がいるリビングに向かう際、歯ブラシをくわえた状態で転倒。保護者は目撃しておらず、物音で気が付いたところ四つんばいになって泣いており、歯ブラシは床に落ちていた。夜間に痛みと体熱感があり、咽頭損傷疑いで受診。頸(けい)部の画像検査にて、頸動脈 (けいどうみゃく)血管損傷を疑う所見が認められ、気道閉塞の可能性があり気管挿管された。集中治療室に入室し10日間入院(5歳)」等。

 消費者庁では、事故防止のため、特に事故が多い1歳から3歳頃の子供が自分で歯磨きをする時は、保護者がそばで見守り、床に座らせて歯磨きをさせる。子供が歯ブラシを口に入れたり、手に持ったりしたまま歩き回ると転倒してけがをする危険があるため注意する。子供用歯ブラシは喉突き防止対策を施したものを選び、保護者が仕上げ磨きをする歯ブラシと使い分ける、といった点に注意するよう喚起している。

 「子ども安全メール from 消費者庁」は、消費者庁が毎週木曜日に配信しているメール配信サービス。おもに、0歳から小学校入学前の子供の思わぬ事故を防ぐための注意点や豆知識を発信している。登録は消費者庁のWebサイトより受け付けている。

《畑山望》

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