オンライン説明会の進化系「バーチャルオープンスクール」で体感する、エンタメとしての学校選び

 ワオ高等学校とリセマムは2021年7月24日「バーチャルオープンスクール2021ワオ高等学校編」を開催した。オンライン説明会で感じる違和感や疎外感、物足りなさを補う「バーチャルオープンスクール」の魅力に迫る。

教育・受験 中学生
「バーチャルオープンスクール2021ワオ高等学校編」での山本校長・平田副校長対談
「バーチャルオープンスクール2021ワオ高等学校編」での山本校長・平田副校長対談 全 6 枚 拡大写真
 コロナ禍で迎える2度目の夏、受験生にとってはオンライン・オフラインそれぞれの機会を駆使しながら志望校選びを進めているころだろう。

 ワオ高等学校とリセマムは2021年7月24日「バーチャルオープンスクール2021ワオ高等学校編」を開催した。会場は仮想空間システム「oVice」を使用したバーチャル会場。自分のアイコンを自由に操作し、会場内に設置されたステージに近付くことで、それぞれのセミナーや体験授業を視聴できるのが特徴だ。

快適な操作性で、バーチャル会場内を自由に巡る



 バーチャル会場に入場すると、会場内には4つのステージの他、インフォメーションデスク、学校紹介ムービーが放映されている2つのスクリーン、4つの個別相談ルームが設置されている。オフラインの会場さながらの空間配置で安心感を覚えると同時に、その会場を上空から俯瞰できるため、どこでどのようなコンテンツが開催されているかわかりやすく、効率的に会場を回遊できる。

ワオ高等学校とリセマムが2021年7月24日に開催した「バーチャルオープンスクール2021ワオ高等学校編」の会場のようすバーチャル会場を上空から俯瞰して確認できる

 早速、体験授業やセミナーが開催されているステージエリアへ。移動したい先の場所をダブルクリックすると、自分のアイコンがスッと移動する。少しずつステージに近付くと、次第に登壇している先生の声が聞こえるようになった。パソコンのスピーカーをオンにして、話したい相手に近付くだけで、距離に応じて音声のボリュームが大きくなったり、小さくなったりする仕組みだ。

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ワオ高独自の授業のエッセンスを体験



 ワオ高等学校での学びは、国数理社などの「共通科目」のほか、大学受験対策、データサイエンティスト養成、アントレプレナー養成、海外大学進学支援などの「オプションプログラム」、自然科学、数理科学、経済、哲学といった4つの「教養探究」で構成される。「バーチャルオープンスクール2021ワオ高等学校編」では、その魅力的な授業を複数体験することができる。この日実施された体験授業ステージのいくつかを紹介したい。

アントレプレナー養成講座:「好き」の解像度を上げてみよう


 まず訪れたのは、アントレプレナー養成講座の体験授業。「好きなことを仕事にして成功する人・失敗する人~高校生起業家に必要なセルフプロデュース術~」として、ワオ高等学校の目玉のひとつであるアントレプレナー(起業家)養成の授業が行われていた。講師は実際の授業も担当する川本潤氏。川本氏は「一般的な学校では就職を目的として教育されているけれど、目先の1年2年だけでなく『人生全体で考える』ことが大切。自分にとっての『成功』とは何かを、まず定義してみよう」と投げかけた。体験授業の最後には「成功する人こそ、自分の好きなことは何かを詳細に分析していて、『好き』の解像度が高い。皆もぜひ『好き』の解像度を上げてみてほしい」とメッセージを送った。

会場の床面を活用して、レスポンシブルに授業が展開される

大学受験対策講座:自分に合った学び方を知ろう


 「受験指導のプロが教える 思わず勉強したくなる受験の極意」と題した、大学受験をめざすコースの体験授業行われた。登壇したのは吉田和弘氏。受験勉強のノウハウのレクチャーをされるのかと思いきや、はじまったのは自己分析。開催されたステージの床面が4色に分かれており、その中の2色を使って、自分がどちらに当てはまるか、アイコンを移動しながら回答する。他の参加者がどちらを選んだかも視覚的にわかり、ライブ感があって面白い。「自分の学び方を知ることが受験勉強のスタート地点です」と吉田氏。ゲーム感覚の自己分析の結果、自分の学び方が、きっちり体系化された学びを好む「保全型」と、ワクワクを優先して興味があるものに没頭する「拡散型」のいずれかを知ることができた。

自らの学び方を知ることができた来場者からは「面白かった」とのコメントも

哲学探究:カント哲学の真髄を日常に応用する


 普通高校ではあまり聞き慣れない「哲学」の体験授業も行われた。テーマは「好きと感じているのは、心?頭?見方が変わる哲学入門」。担当の福盛直樹氏は「オリンピックで興味のあるスポーツは?」と飛び入り参加した在校生に投げかけ、まるで学校の日常を垣間見ているかのような公開授業が始まった。「今は関心がなくても日本勢がメダルを取ったら興味出てくるでしょう?」と言われ、一同苦笑い。人間は同じ対象をみていても人それぞれ異なった評価をすること、価値は各人で異なることを前提としたうえで、それでも人類共通の判断指標「真・善・美」を考えた人物としてカントを紹介した。学ぶ内容としては、倫理にあたるものだが、現代社会の時事問題や道徳のアプローチが掛け合わされている。単なる知識のインプットではなく、常に自分ごとに置き換えながら、考え、アウトプットすることが求められる刺激的な時間だ。

オンライン高校だからこそのノウハウ提供



 会場内では、保護者や高校進学に携わる教職員を対象にしたセミナーも開催された。

オンライン教材制作のコツ



 オンライン高校ならではのノウハウを、他校の教職員に向けて提供するコーナーも。その名も「すぐできる 無料ツールを使ったオンライン教材制作の工夫」。担当する栗谷真亮氏は、ワオ・コーポレーションが運営する学習塾の能開センターでの教材づくりの実績をもつ。オフラインとオンラインともに教材づくりを経験してきたからこその知り得たコツや、無料で使えるオンライン製図ツール「GeoGebra(ジェオジェブラ)」を紹介した。

「数学のグラフ作成にお手上げ」の先生に、救世主が登場

校長・副校長対談企画「ワオ高をつくった理由」



 ワオ高等学校・校長の山本潮氏と副校長である平田強氏が登壇する、保護者向けセミナー「校長・副校長が語る 新しい学校をオンラインで作った理由とは」も行われた。タイトルからするに、もっとも学校説明会らしいコーナーだ。教育とエンタメの融合をビジョンに掲げるワオ・コーポレーションが、2021年春にワオ高等学校を開校した経緯などが、2人の言葉で語られた。多彩なコンテンツのおかげでバーチャル会場内の場が温まっていることもあり、後半の質疑応答ではチャット欄にコメントが次々と投稿されていた。リアルタイムでテンポ良く、まるで口頭での会話のように回答していくようすが印象的だった。

校長・副校長対談企画も終始和やか

「オンライン説明会」のその先へ



 コロナ禍ですっかり浸透したオンライン学校説明会。どこか物足りなさを感じたり、すでに飽きてきてしまったり、限界が見え隠れしているのが現状だろう。ただ、使用するツールやコンテンツさえ工夫すれば、ライブ感があり、参加者に対して主体的な関わりをアフォードする、魅力的なイベントをつくることができる。「バーチャルオープンスクール2021ワオ高等学校編」の会場を巡りながら、従来のオンライン学校説明会との熱量の差を目の当たりにした。情報提供に終始する、従来のセミナー形式の説明会の限界を感じる一方で、「バーチャルオープンスクール」の可能性を感じることができた。

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 バーチャル空間での開催は、物理的・時間的な制約が軽減されるだけでなく、心理的負荷も少ない。オンラインセミナー特有の疎外感も、バーチャル空間にいれば感じにくい。来場者や在校生、登壇する教職員ですら、伸びやかに過ごしているように思われ、画面越しでありながらも、温かみのある交流が生まれているように感じた。来場者からの感想でも「ワオ高の先生方の人柄が伝わってくる」と言わしめたほどだ。オンラインでの学校選びがニューノーマルとなった以上、オフライン開催にはないメリットまでも兼ねそろえた「バーチャルオープンスクール」をはじめとする説明会の新たな形が、今後も展開されていくに違いない。

 ワオ高等学校では、毎月「バーチャルオープンスクール」を開催している。次回は2021年8月7日、続いて9月11日には再びリセマムとの共催での実施を予定している。高校進学を希望している受験生・編入生のほか、保護者や教職員の参加も歓迎だ。参加申込およびイベントの詳細は公式Webサイトにて確認されたい。

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《橘その》

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