薬学部の進級率・退学率・国家試験合格率は…2021年度修学状況調査

 文部科学省は2022年1月27日、全国の薬学部における2021年度の修学状況および退学状況等の調査結果を発表した。2015年度入学生の退学率は、国立大学の東京大学、千葉大学等が0%、京都大学が16.67%。私立大学では、東京理科大学0.98%がもっとも低かった。

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薬学部における修学状況等 2021年(令和3年)度調査結果
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 文部科学省は2022年1月27日、全国の薬学部における2021年度の修学状況および退学状況等の調査結果を発表した。2015年度入学生(2021年度卒業生)の退学率は、国立大学の東京大学、千葉大学等が0%、京都大学が16.67%。私立大学では、東京理科大学0.98%がもっとも低かった。

 薬学部は、学校教育法の改正により2006年度より6年制課程の設置が開始され、2012年度に6年制課程の修了者を対象とした新しい薬剤師国家試験が初めて実施された。文部科学省は今回、「薬学部における修学状況等」および「薬学部6年制学科における退学状況等調査」の2021年度の調査結果を新たに公表した。

 薬学部における修学状況等では、6年制学科の修学状況として、2021年度卒業生にあたる2015年度入学生の入学時の学生数、5年次(2019年度)の学生数、5年次進級率、実習修了率、卒業率、国家試験合格率等を大学別に一覧で掲載している。結果は2021年5月1日時点のもの。5年次進級率をみると、国立大学では、北海道大学、千葉大学、東京大学、金沢大学の4大学が100%となった他、東北大学95.0%、京都大学93.3%等。もっとも進級率が低かったのは、富山大学83.9%だった。

 一方、私立大学では進級率100%の大学はなく、もっとも高いのが星薬科大学93.7%。ついで、東京理科大学93.1%、慶應義塾大学91.3%、北里大学90.6%、同志社女子大学90.5%、福岡大学90.4%。90%を越えたのは6大学のみだった。進級率が低かったのは、医療創生大学32.3%、千葉科学大学39.1%、青森大学45.0%等。

 薬学部における修学状況等では、2015年度入学生の他、2016年度・2017年度入学生の調査時点での状況や、2021年度入試の合格者数等、新卒者のみを対象とした2021年度国家試験合格状況をまとめている。

 薬学部6年制学科における退学状況等調査では、2011年度入学者から2015年度入学者までの退学等の割合・国家試験合格率・卒業率を一覧で掲載。2015年度入学生における退学率0%の大学は、北海道大学、東北大学、千葉大学、東京大学、金沢大学、岡山大学、徳島大学、熊本大学の国立8大学。国立大学でもっとも退学率が高いのは、京都大学の16.67%。私立大学では、もっとも退学率が低いのが東京理科大学0.98%、もっとも高いのが医療創生大学56.25%だった。

 2015年度入学生の薬剤師国家試験の合格率がもっとも高いのは、金沢大学97.22%。ついで東北大学95.00%、静岡県立大学95.00%、北海道大学93.33%、徳島大学93.02%等。私立大学では、星薬科大学84.62%、慶應義塾大学80.00%、北里大学78.87%、明治薬科大学78.83%、東京理科大学78.43%等が高い合格率を残した。

《畑山望》

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