私立高校志願動向、定員充足率は前年度比0.55ポイント減の83.21%

 15歳人口が前年度より3.1%減と大きく減少した中、入学定員充足率は過去15年間でもっとも低かった2009年度(平成21年度)の78.94%から改善傾向であったが、2016年度(平成28年度)をピークに下降傾向にある。

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志願者数等と志願倍率
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 日本私立学校振興・共済事業団は2022年1月、2021年度(令和3年度)私立高等学校入学志願動向を公表した。入学定員充足率は前年度比0.55ポイント減の83.21%。入学定員充足率100%未満の学校数割合は73.1%と、前年度より2.1ポイント上昇した。

 2021年度私立高等学校入学志願動向は、日本私立学校振興・共済事業団が2021年度に実施した「学校法人基礎調査」をもとにまとめたもの。2021年5月1日現在の状況について、私立高等学校1,320校のうち、1,295校のデータを集計している。

 2021年度の入学定員は40万7,089人で、前年度(2020年度)より1,301人減少した。前年度と比較すると、志願者は4万943人(3.7%)、受験者は4万952人(3.8%)、合格者は2万8,720人(2.9%)、入学者は3,329人(1.0%)それぞれ減少した。

 入学定員充足率は83.21%で、前年度より0.55ポイント減少した。入学定員充足率が100%未満の学校数は1,295校中947校で、全体の73.1%となり、前年度より2.1ポイント上昇した。入学定員充足率が70%未満の学校数は411校、全体の31.7%だった。

 15歳人口が前年度より3.1%減と大きく減少した中、入学定員充足率は過去15年間でもっとも低かった2009年度(平成21年度)の78.94%から改善傾向であったが、2016年度(平成28年度)をピークに下降傾向にある。

 都道府県別の動向をみると、志願倍率がもっとも高いのは岡山県、ついで群馬県、富山県等。入学定員充足率がもっとも高いのは埼玉県、ついで福井県、新潟県等。2021年度の入学定員充足率が100%以上の割合がもっとも高いのは埼玉県で、新潟県、千葉県と続いている。

 男子校・女子校・共学校別の動向をみると、志願倍率は共学校、男子校、女子校、合格率は女子校、共学校、男子校の順に高い。入学定員充足率は共学校がもっとも高く、ついで男子校、女子校。推薦割合(入学者に占める推薦入学者の割合)は、男子校35.20%、女子校50.31%、共学校41.99%。前年度から男子校は0.48ポイント、女子校は0.14ポイント、共学校は1.10ポイントそれぞれ上昇、女子校は3年連続50%を超えた。

 私立高等学校入学志願動向の詳細は、日本私立学校振興・共済事業団私学振興事業本部のWebサイトから確認できる。

《川端珠紀》

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