日本人学生の海外留学、1年未満プログラムも再開…文科省
文部科学省は2022年2月4日、日本人学生の大学間交流協定等に基づく1年未満の留学プログラムの再開について周知した。大学等に対し、最新の情報を随時把握し、学生等の安全確保に万全を期すよう求めている。日本学生支援機構の奨学金による支援も再開する。
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文部科学省
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日本人の海外留学については、新型コロナウイルス感染症の世界的流行を受け、外務省が発出する感染症危険情報レベル3「渡航は止めてください(渡航中止勧告)」の国・地域への留学は取りやめるとともに、レベル2「不要不急の渡航取りやめ」の国・地域についても留学の是非またはその延期をあらためて検討するよう要請してきた。
一方、2020年11月に海外大学の学位取得を目指す留学、2021年6月に大学間交流協定等に基づく1年間(実際の派遣期間9か月以上)の留学について、日本学生支援機構(JASSO)による奨学金の支援再開を周知。2021年8月渡航分から支援を再開している。
今回、感染症の知見の蓄積に加え、新たな変異株の流行等で感染症の影響が長期化することが見込まれ、終息を待っていると一度も留学機会が得られないまま卒業する学生が多く生じる可能性があること等を踏まえ、大学間交流等に基づく1年未満(実際の派遣期間9か月未満)の海外留学プログラムについても再開することを決めた。
大学、高等専門学校、専修学校専門課程には、渡航にあたり、渡航先の感染状況や感染防止策、感染した場合の現地の医療体制の確認、帰国時の防疫措置の把握、帰国ルートの確保、保険加入の徹底等、学生や生徒の安全確保に万全を期すことを前提とする。
渡航する学生等に対しては、感染症危険情報レベル2やレベル3の国・地域への留学であることをあらかじめ周知し、理解させるよう要請。留学を大学等の教育課程の一環としている場合であっても、感染不安等から留学を希望しない学生等がいる場合は、留学の代替措置を講じる等、留学しないことが学生等にとって不利な扱いとならないよう配慮も求めている。
留学プログラム再開にともない、JASSO奨学金による支援も再開。協定派遣型「海外留学支援制度」と「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」は、留学期間1年未満の海外留学について、感染症危険情報レベル2またはレベル3の場合でも渡航による奨学金の支給を再開する。
奨学金による支援の対象となる留学プログラムは、2022年4月以降の派遣プログラムからとするが、「トビタテ!留学JAPAN」は2021年度中の留学開始の場合も対象とする。奨学金等支給に必要な手続きについては、JASSOから対象となる大学等にあらためて連絡するとしている。
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