<国語>講評
(湘南ゼミナール 提供)
出題傾向に大きな変化はなかったが、大問の順番が変わり、全体的に難易度が上がった。
問1は、漢字の読みに関する問題が選択式になった。漢字の書き取り選択問題は、これまで小学生配当漢字が出題されていたが、その縛りがなくなった。昨年度まで問1で出題されていた文法問題は、論説文で出題された。韻文鑑賞問題の配点が2点から4点に変わった。
問2の小説は、情報発信者が熱をこめて取材をすればするほど伝えたいことから離れていくという情報の抱える矛盾を描き出している。
文章は読み取りやすく根拠が明確なものが多かったが、(ウ)の選択肢は正誤判断がしにくいものだった。
問3の論説文は、言語の本質を述べたものであるが、筆者の意見や文章内容がつかみにくいものであった。さらに、選択問題も文章内容がつかめていないと判断しにくいものになっている。特に(カ)と(ケ)は難易度が高かった。新たに四字熟語が出題されたが、難易度は高くなかった。
問4の古文は、文章量は昨年よりも少なくなったものの、1段落目の文意がつかみにくく、難易度は上がった。
問5の資料読み取り問題は、(イ)の傾向が少し変わった。グラフや表から読み取った内容を記述するのではなく、会話文から設問に対する答えを探し、条件に合うようにまとめる問題になった。
神奈川県の入試では、これまで同様に文章読解力、時間内に解き切る情報処理能力、解答力を高める必要がある。神奈川県入試を意識しつつも、全国都道府県の入試問題を解き、様々なパターンに慣れておくことが重要である。
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このレポートは令和4年2月15日(火)に、速報として湘南ゼミナールにより作成されたもの。協力:湘南ゼミナール(執筆:教務支援部 国語科責任者 伊藤 宏樹 氏)