堀川高等学校(探究学科群)
講評 (京進 提供)
英語
大問1 リスニング 〔標準〕
大問2 長文読解(説明文) 〔やや難〕
大問3 長文読解(物語文) 〔やや難〕
大問4 条件英作文 〔標準〕
全体の構成は、大問1はリスニング問題、大問2と大問3は読解問題、大問4は英作文問題の構成と例年通り。大問2の読解は、昨年と同様に文章はやや短くなった。内容もある程度想像しながら読み進められるものとなっており、例年に比べ読み易い文章となっている。ただし時間内で小問7問を消化するためには迅速な情報処理が必要となる。大問3は、やや長めの文章となっており、筆者の気持ちの変化を正しく読み取る力が求められる問題であった。大問4の英作文問題の難度は例年通りであった。
数学
大問1 小問集合 〔やや易〕
大問2 平面図形 〔標準〕
大問3 図形の移動 〔標準〕
大問4 空間図形 〔やや難〕
大問5 確率 〔標準〕
大問6 整数問題 〔標準〕
昨年は大問5題だったが、大問6題構成に戻った。難度は昨年と比べると少し上がった。大問1は基本問題なので、確実に得点すること。大問2は三角定規の三角形を利用する。大問3は0≦t≦2のとき、真ん中に通過しない部分ができることに注意。大問4は立方体を3点を通る平面で切ったとき、どのようになるかを把握できれば解くことができる。大問5の確率は、きちんと整理して正解しておきたい問題。大問6は小さい数で状況を把握し、大きい数や一般的な場合、どのようになるかを考えられるようにしておきたい。今年は放物線と直線が出題されていなかったが、グラフを与えずに出題されることも多いので、練習問題を解くとき、グラフを書く練習もしておこう。 極端な難問や複雑な設定の問題は少ないため、出題頻度の高い定番の問題をしっかり解き切る実力をつければ合格水準に達するだろう。
国語
大問一 随筆 「山に行く心」古井由吉 〔やや難〕
大問二 古文 「江戸怪談文芸名作選 第五巻 諸国奇談集」所収 「向燈賭話」〔やや難〕
例年通り、現代文、古文の大問二題構成。現代文の記述問題は、65字、70字、100字が1題ずつ。比喩解釈しまとめる力が求められ、やや難度が高かった。言い換えの練習をしっかりと積みたい。昨年度の本文を考察する資料<先生のノート>はなかった。古文は文章とそれを読んだ生徒の会話文を使って出題された。10字~25字の記述問題の他に、80字の記述問題があり、 こちらもやや難度が高かった。主語判定など基本の読み方をしっかり身につけたい。
理科
【1】化学 状態変化と熱 〔難〕
【2】地学 地球と宇宙 〔やや難〕
【1】は状態変化における熱についての問題。小学校で行った氷の温度を0度より下げる実験で用いた寒剤のはたらきを融解熱や溶解熱という考え方をもとに調べるというものである。中学生にとっては馴染みのない用語が並ぶため、受験生は問題文を読むのにも苦労したのではないだろうか。【2】は、地学の問題で、長文を読まなければならないが、基本的な公式や知識の活用、北緯や経度の考え方が理解できていれば対応できる内容であった。いずれも問題文から必要な情報や条件が与えられるので、正確に読み取ることはもちろん時間内に解き切るためには素早く内容を把握する力も必要だといえる。
社会
大問1 Society5.0を中心とする社会の発展に関する問題(三分野融合) 〔標準〕
大問2 地図をテーマとした問題(地理・歴史融合)〔標準〕
問題の構成は例年通り。大問1はSociety5.0から社会の発展に関する問題が三分野に渡って出題された。適切な解答を選択し、そのうえでその解答に沿ったものを選択する問題のパターンは頻出である。小問ごとに難度の差があるが、取り組みやすい問題を落とさないことが大切。大問2は新旧さまざまな地図をテーマとした、地理・歴史融合問題である。75字以内で解答する短文記述問題では、書くべきことが多く、端的にまとめる練習が必要だろう。地図の活用は実社会でも必要な知識。全体的に知識を問われるだけでないため、一般常識に通じる知識の深さが欲しいところだ。
小論文
「辞書の客観性」三木清
素材文量、字数、設問全て例年通りで、小論文に盛り込む内容の条件が細かく指定されている。文章を正しく読解し、条件に応えながら文章としてまとめる必要がある。まとめる内容や、それを記す段落が指定されている他、今年は各段落について「二つの文で構成する」という条件もあった。文章読解と条件把握に重きを置き、構成を練ってから書き始めたい。
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このレポートは2022年2月16日(水)に、速報として京進により作成されたもの。
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協力:京進