都立高校の印象、都民の5割「肯定的」都教委調査

 都立高校に対する都民の印象は上昇傾向にあり、肯定的意見が5割以上であることが、2022年4月14日東京都教育委員会が公表した「都立高校の現状把握に関する調査」の結果から明らかとなった。都立高校生のマナーについても、すべての項目で肯定的な意見が増加した。

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都立高校の現状把握に関する調査
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 都立高校に対する都民の印象は上昇傾向にあり、肯定的意見が5割以上であることが、2022年4月14日東京都教育委員会が公表した「都立高校の現状把握に関する調査」の結果から明らかとなった。都立高校生のマナーについても、身だしなみや礼儀作法等、すべての項目で肯定的な意見が増加した。

 「都立高校の現状把握に関する調査」は、平成8年度から5年ごとに実施している。2021年度は、都民3,000人・都内の企業460社、都内の大学・短大170校等を対象に、2021年7月~9月まで、Webアンケート方式で回答を集めた。おもな調査項目は、都立高校に対する印象・都立高校に期待すること等。

 都立高校に対する印象は上昇傾向にあり、「良い印象がある」「どちらかというと良い印象がある」と回答した割合は、都民を対象とした調査で過去最高の50%。前回2016年度調査と比較すると4.1ポイント上昇した。調査は、進学実績・いじめや非行・生活指導の徹底・教員の質・施設や設備等についての19項目。そのうちの4項目、「デジタル技術を活用した教育を行っている」「不登校・長期欠席者が多い」「校舎がきれいである」「国際交流を積極的に実施している」は、2021年度調査から新たに加わった。

 企業・大学等の調査でも、肯定的印象が52.9%と、前回調査より16ポイント上昇した。都立高校に期待する役割としては、企業・学校関係者共に、基礎学力や規範意識の向上をあげる意見が多かった。

 都民を対象とした都立高校生のマナーに対する印象調査では、「良い」「概ね良い」とした回答は、身だしなみが36.4%、礼儀作法が33.5%、言葉遣いが28.8%、自転車の乗り方が22.8%、公共交通機関の利用方法が31.6%。2011年度調査と比較して、すべての項目で15ポイント~22ポイント程度上昇した。

 今回の調査結果から、都民や企業・大学等は都立高校に対して一定の評価をしており、印象は向上していることがわかった。一方で、自由意見では、教育の機会均等や男女別定員の撤廃を求める声や、デジタル化の推進や人材の育成等についてもさまざまな意見があがっている。

 東京都教育委員会は、「学校を取り巻く状況や社会の変化等を踏まえ、今後の都立高校に求められる役割等について整理した上で、当面取り組むべき喫緊の課題解決に向け、今後、着実に施策を展開していく。」としている。

《川端珠紀》

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