現在、国内の音楽教育業界は、指導者不足や感染症の影響により「今までのような指導方法が続けられない」「理想的な指導が受けられない」ことが課題となっている。ピアノに関しても、年々学習希望者が増加する一方、指導者の減少や地域での指導レベル格差、対面からリモートへの指導環境の変化等、さまざまな課題への対応に迫られている。
このような背景から、NTT東日本のデータ解析技術やDXに関わるノウハウと、PTNA(ピティナ)の音楽教材開発やピアノ指導者支援に関するノウハウをかけあわせ、音楽教育業界が直面している課題解決に取り組んでいくことを決定した。
DX活用を進めるにあたり、取組みは3段階に分けて設定。STEP1ではまず、ピアノ指導者と生徒に向け、DXを活用したピアノ学習の基礎環境を構築する。AI演奏採点システム等の検証を通し、指導の容易化や生徒が自己学習できる仕組みを整えることで、指導効果の向上を図る。
STEP2では、STEP1で検証した内容を、国内外問わずピアノ業界全体へ展開する。生涯学習や教育分野へのピアノの活用、ピアノ演奏者の活動支援を促進していく。さらにSTEP3では、それらの取組みをピアノだけでなく他楽器へもサービスを展開し、音楽教育業界全体の活性化に取り組んでいく。
NTT東日本とPTNAは、今後イベント等で技術連携を重ねながら、ピアノ学習の基礎環境構築やAI採点サービス、指導者支援情報サービス等の検証を継続的に実施していくとしている。音楽×DXの力で音楽をもっと身近にし、人と音楽がつながる豊かな社会の実現を目指す。