手足口病とは、4歳くらいまでの乳幼児を中心に夏季に流行がみられる病気。感染してから3~5日後に口の中や手のひら、足の裏や足の甲等に2~3mmの水疱性の発疹が出る。38度以下の発熱をともなうこともある。ほとんどは数日間のうちに治るが、まれに髄膜炎等の合併症をともなうことがあり、有効な特効薬や予防接種、治療法はないとされている。
埼玉県感染症発生動向調査による県内医療機関(定点)からの報告数は、2022年第30週(2022年7月25日~7月31日)において1定点当たり6.06人となり、流行警報の基準値5人を超えた。基準値を超えるのは、2019年(令和元年)以来3年ぶり。
保健所管内別での1定点当たり報告数は、多い順に春日部保健所(13.33人)、鴻巣保健所(12.67)、ついで越谷市保健所(7.75人)、さいたま市保健所(7.23人)、川越市保健所(6.75人)。
手足口病は基本的には軽い症状だが、まれに髄膜炎等の合併症が起こる場合がある。罹患したら経過観察を行い、高熱や頭痛、嘔吐等の症状がひどい場合は、すぐに医療機関を受診すること。
おもな感染経路は、患者の咳やくしゃみなどのしぶき(飛沫)に含まれるウイルスを吸い込むことによる「飛沫感染」や、ウイルスが付いた手で口や鼻等の粘膜に触れることによる「接触感染」、便の中に排泄されたウイルスが口に入る「経口感染」。埼玉県では、「しっかりと手洗いをして感染予防に努めましょう」と呼びかけている。
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