日本全国で「皆既月食」11/8夜、同時に「天王星食」も

 2022年11月8日の夜、日本全国で皆既月食が起こる。月が地球の影に完全に隠され、赤黒く変色した満月が見られる天体現象「皆既月食」。今回は86分間にわたって皆既食を見ることができるうえ、赤銅色の月に天王星が隠れる「天王星食」も同時に楽しむことができる。

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地球の影に対する月の動き
地球の影に対する月の動き 全 3 枚 拡大写真

 2022年11月8日の夜、日本全国で皆既月食が起こる。月が地球の影に完全に隠され、赤黒く変色した満月が見られる天体現象「皆既月食」。今回は86分間にわたって皆既食を見ることができるうえ、赤銅色の月に天王星が隠れる「天王星食」も同時に楽しむことができる。

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 月食は、太陽・地球・月が一直線に並ぶときに起こり、太陽に照らされてできた地球の影に月が入ることで、月が欠けたように見える天文現象。皆既食では、月のすべてが地球の影に隠される。

 11月8日の皆既月食は、日本全国で条件よく観察できる。国立天文台によると、月は午後6時9分から欠け始め、午後7時16分に皆既食となり、「赤銅色」と呼ばれる赤黒い色に見える。皆既食は午後8時42分まで86分間にわたって続き、その後は徐々に月が地球の影から抜け、午後9時49分に部分食が終わる。

 月食の起こる時刻に地域差はなく、全国共通のタイミングとなる。月は欠けながら少しずつ高度を上げて「皆既食」を迎えるが、月の昇る時刻は地域によって異なる。

 月食の最中には、小笠原諸島を除く日本の多くのエリアで、月が天王星を隠す「天王星食」も同時に起こる。天王星は、約6等級で薄い青色に見える。非常に条件の良い空でも肉眼で見える限界の明るさであるため、国立天文台では「双眼鏡や望遠鏡等を使って探してみるとよいでしょう」とアドバイスしている。

 アストロアーツによると、「天王星食」そのものはそれほど珍しい現象ではないが、月食と同時に起こることはめったにない。次回は2106年の部分月食で、皆既月食と同時となると2235年まで待たなければならないという。

 ウェザーニュースの天気予報によると、11月8日は全国的に晴れるエリアが多いが、場所によっては曇りや雨の予報もある。秋が深まり、夜は肌寒くなるため、屋外での観察には防寒対策も忘れずに準備したい。


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《奥山直美》

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