将来つきたい職業、2位「YouTuber」1位は…小学生白書

 小学生が将来つきたい職業の1位が「パティシエ(ケーキ屋さん)」であることが学研教育総合研究所の調査結果より明らかになった。2位は「YouTuber等のネット配信者」、3位は「医師(歯科医師含む)」で昨年の上位3位と同じ結果となった。

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将来つきたい職業(全体)
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 小学生が将来つきたい職業の1位が「パティシエ(ケーキ屋さん)」であることが学研教育総合研究所の調査結果より明らかになった。2位は「YouTuber等のネット配信者」、3位は「医師(歯科医師含む)」で昨年の上位3位と同じ結果となった。

 学研ホールディングスの学研教育総合研究所は、全国の小学1~6年生の各学年・男女100人ずつとその保護者(計1,200組)を対象にアンケート調査を行い、その結果を小学生白書Web版「小学生の日常生活・学習に関する調査」として公開した。調査時期は2022年9月2日~9月6日。2022年は、新しい働き方・学び方が当たり前になったことで見えてきた環境や社会、人との関わり方等の変化に着目した調査を行った。

 小学生が将来つきたい職業を、自由記述を含む55種の職業から1つだけ選んだ結果を集計した。男女合計の全体ランキングは、1位「パティシエ(ケーキ屋さん)」(6.3%)、2位「YouTuber等のネット配信者」(4.2%)、3位「医師(歯科医師含む)」(3.4%)となり、昨年の上位3位と同様であった。

 将来つきたい職業は、男女差が顕著に表れた。男女別のランキングに共通してトップ20にランクインしている職業は「YouTuber等のネット配信者」「警察官」「パティシエ(ケーキ屋さん)」「コック・板前(料理人)」のみ。

 男子の全体ランキングは1位「YouTuber等のネット配信者」(6.0%)、2位「プロサッカー選手」(4.5%)、3位「警察官」(4.3%)、4位「運転士」(3.7%)、5位「プロ野球選手」「エンジニア・プログラマー(機械・技術・IT系)」(3.3%)となった。女子の全体ランキングは1位「パティシエ(ケーキ屋さん)」(11.3%)、2位「保育士・幼稚園教諭」(4.3%)、3位「医師(歯科医師含む)」(4.0%)と男女で大きく異なる結果となった。

 2022年の調査結果の特徴としては、2021年調査と比較すると「YouTuber等のネット配信者」が順位は2位で変わらないものの、その割合が3.4%から4.2%に増えている。これは男女共通して人気の職業だが、とくに男子では全体ランキングで1位となっている。2017年調査以降、男女合計の全体ランキングではずっと4位以内に入り続ける「YouTuber」は、小学生の憧れの職業として定番化しているといえそうだ。

 また、2021年には20位以内にランクインしなかった「歌手・アイドル」(1.8%)が2022年では9位に登場している。これは、女子のみでランクインしている職業で、女子の全体ランキングで6位となっている。一因として近年の「推し活」ブーム等が子供たちにも波及していると考えられる。なお、「推し活」は、おもにアイドルやキャラクター等、自分にとってのイチオシの人物を応援する活動のこと。

 2022年は保護者に対して「親が子供についてほしい職業」の調査も行った。「特にない」(44.3%)という回答が1位で、子供の希望を尊重する親が多いと推測される。一方で「特にない」を除くと、保護者が小学生の子供に期待する職業のトップは、専門資格や高い技術が必要とされる「専門職」(24.8%)であった。2位は「大企業の社員」(17.2%)、3位「教員、公務員」(14.3%)と続く。4位には「弁護士・医師等の士師業」(8.9%)があがり、1位の「専門職」を合わせると33.7%で、専門資格や高い技術が必要とされる仕事への期待が高いことがうかがえる結果となった。調査の詳細はWebで閲覧できる。

《中川和佳》

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