【大学受験】身に付けた「学問」は進学後にも生きる…医学部志望者に駿台が選ばれる理由

 医学部受験の総本山として知られる駿台予備学校市谷校舎。受験期をここで過ごし、晴れて医学部生となった卒業生3人に駿台での受験生活について聞いた。

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【大学受験】身に付けた「学問」は進学後にも生きる…医学部志望者に駿台が選ばれる理由
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 医学部受験対策には、他学部受験とはまた違う学習テクニックやコツが必要だ。毎年、数多くの医学部合格者を輩出している駿台予備学校ではどのような授業が展開され、どういったサポートが受けられるのか。本記事では、医学部受験の総本山として知られる駿台予備学校市谷校舎に通い、医学部生となった駿台の卒業生3人に話を聞いた。

吉川穣司さん 東京慈恵会医科大学医学部2年生(暁星高校卒)*現役
北山美羽さん 東京医科歯科大学医学部2年生(桜蔭高校卒)*現役
髙木政志さん 順天堂大学医学部3年生(早稲田実業学校高等部卒)*一浪

論理的な教え方が理解・定着につながる

--皆さんは現在、高校時代にお世話になった市谷校舎で、現役の高校生をサポートするクラスリーダーとして活躍されているそうですね。最初に自己紹介をお願いできますか。

吉川さん:東京慈恵会医科大学2年の吉川と申します。僕が医学部に行こうと決めたのは高1になる直前の春休みです。医学部に現役合格した先輩から「医学部を目指すなら駿台が良いよ」と勧められ、高1の夏期講習から入りました。駿台に通いながら高校では陸上部に所属し、部活と勉強を両立していました。

北山さん:東京医科歯科大学医学部2年の北山と申します。私の周りでは中学入学と同時に塾に通い、早くから塾の膨大な課題に追われている人たちがいる中で、私自身は英語劇の部活に力を入れていて、勉強とうまく両立していきたいと考えていました。親は自分のことは自分で決めて良いと私の意思を尊重してくれていたので、塾も自分で選びました。色々と調べていくうちに医学部受験なら駿台の市谷校舎が良いと知り、説明会に参加してみたところ、医学部に関する情報がとても充実していて驚きました。それでいてとてもアットホームな感じで雰囲気がよかったので、高2の春から入塾しました。

髙木さん:順天堂大学医学部3年の髙木と申します。僕は早稲田大学の系属校に通っていたため、元々医学部受験は考えていませんでした。でも高校に入ってから本格的に医学部を目指そうと思うようになり、当時お世話になっていた家庭教師に相談したところ「医学部受験専門の塾に通った方が良い」というアドバイスを受けました。僕も色々調べたうえで、高2の春に駿台の市谷校舎で春期講習に参加し、そのまま通期で続けることにしました。

毎年多くの医学部受験生を志望校合格へ導く「駿台」とは

--皆さん市谷校舎に在籍していたんですね。それぞれ印象に残っている授業はありますか。

吉川さん:僕は吉田先生の化学です。高3のとき、毎週吉田先生の授業が楽しみで、つらい受験勉強もその授業を楽しみに頑張れたと言っても良いくらいです。学校の授業とは違い、問いの立て方がひと味違うというか、化学の本質的なところまで踏み込んで誘導してくれるので、どんどん知りたい欲求に駆られるんです。図も見やすくて、進度も遅すぎず速すぎず絶妙のスピードで、頭にスーッと入ってくる感じでした。「吉田先生の授業を完璧にするぞ」と思って努力を続けていたら、最終的に化学を得意科目にすることができ、医学部に合格できたのは吉田先生のおかげだと思っています。

北山さん:私は船岡先生の英語です。東京医科歯科大の英語は長文で量も多く、ガッツリした論文が出題されることで知られています。中でも、そんな難解な英文を600字の日本語で要約するという問題がとても難しく、学校の授業で英単語や文法を暗記するだけでは太刀打ちできませんでした。

 その点、船岡先生は授業がとても論理的で、接続詞や単語からどの文章が重要かを紐解く方法を教えてくれました。英語の授業なのに現代文の授業を受けているような感じで、「こうやって整理すれば、どんな文章でも読めるようになるんだ」と思えるようになりました。私も授業がすごく楽しかったですね。

髙木さん:僕は佐山先生の英語です。先生からは徹底的に構文を叩き込まれました。文章の構造を分解していくのですが、単語がこの文章の場合はこういう意味になるとか、この関係代名詞はどこにかかっているかとか、英語を論理的に理解できる授業でした。色を使って板書も大きく書いてくださっていたため、とてもわかりやすかったです。

 また、浅井先生や雲先生等の数学の先生方は、毎回の授業で必ず数学の学問的な楽しさに触れてくれました。前提としてそれを知ったうえで、根本となる定義を正しく覚えましょう、と。学問的な面白さから定石へ、そしていろんな問題に派生していくという流れで解説してくださるので頭に入りやすかったです。

講師との距離の近さは「合格」への近道に

--さすがプロの講師陣ですね。振り返ってみて、講師の先生方との思い出深いエピソードがあれば教えてください。

吉川さん:僕は数学の浅井先生に励ましていただいたことが思い出深いです。授業中は結構怖い先生なのですが(一同・笑)、僕は授業後によく質問に通っていました。

 大学入学共通テスト(以下、共通テスト)の2週間前になり、急に数学がすごく不安になって先生に相談に行ったら、小一時間僕の話を黙って聞いてくださったんです。僕の話を一通り聞き終えた後、先生が「君は今までしっかりやってきたんだから大丈夫」と言ってくださったそのひと言で、背中を押されましたね。不思議と自信が湧いてきて、落ち着いて共通テストに臨むことができました。

 他にも、先ほどお話しした化学の吉田先生や、髙木さんのお話に出ていた英語の佐山先生も、他の校舎で講習を受けたときに「君は市谷にいる子だよね」って覚えていてくださって。

 今、こうしてクラスリーダーを始めてわかったのですが、駿台の講師は生徒のことをちゃんと覚えているんです。優れた授業だけではなく、人として温かみのある先生が多いと思います。

北山さん:同感です。「駿台」というと規模が大きく、講師と密接に関わる機会はないと思われるかもしれませんが、実際は講師との距離感がとても近いんです。

 実は私は、一般入試で東京医科歯科大に合格する前、推薦入試にもチャレンジしていました。推薦入試も長い英語の論文を読んで記述するという難しい試験で、不安が膨らむばかりでした。やむに止まれず船岡先生のところに相談に行ったら、英文を読む際のコツや記述の注意点等を丁寧にアドバイスしてくださり、すごく安心したのを覚えています。

髙木さん:順天堂大学医学部入試では英作文が難しく、授業が終わると佐山先生や船岡先生に添削をお願いしていました。先生方は「持っておいで」と言ってくださるので頼みやすく、質問にも行きやすかったです。駿台に入るまでは英語は苦手でしたが、わかりやすい授業に加え、こうして個別に指導してもらったおかげで英語力が伸びた実感があります。

--予備校というと集団授業のイメージで、個別に指導が受けられるというのはあまりピンとこないのですが、駿台の先生方は手厚く見てくださるんですね。

北山さん:私も佐山先生、船岡先生に英作文を見てもらっていました。東京医科歯科大レベルの英語になると、学校の授業だけでは十分な理解ができなかったので、駿台の先生方には本当に助けられました。

 特に船岡先生は、「東京医科歯科大プレ英語演習」という講座を担当されるほど医科歯科大の過去問に詳しく、あの年の問題はこんな感じだったとか、すべて先生の頭の中に入ってるんです。私が過去問を解いたときは、英語だけは赤本ではなく、先生が独自に作成された解説プリントで復習しました。船岡先生との出会いが、間違いなく合格につながったと思います。

吉川さん:講師だけではなく、駿台の職員の方が浪人生にはクラス担任として、現役生には進路アドバイザーとしてサポートしてくれます。また僕らのような現役の大学生がクラスリーダーとして受験生をサポートしています。個別に相談に乗ったり、勉強法や進路についてのアドバイスをしたり、とてもアットホームな雰囲気です。

髙木さん:自習室も充実しているので、駿台生になると自分が通う校舎の中で、それぞれお気に入りの自習室で勉強している人が多いです。特に市谷校舎は、医学部受験を目指している人ばかりなので、同じ目標に向かって切磋琢磨していく緊張感と、講師の先生方や職員の方、クラスリーダーの先輩方との交流による精神的な安心感とがバランスよく共存している雰囲気があります。

--高卒生だけでなく現役生も、駿台の職員の方から進路のアドバイスは受けられるのですか。

吉川さん:もちろん、現役生にも相談の機会が設けられています。偏差値や学費だけではなく、医学部でどういうことがやりたいかも考慮したうえで、自分にとってベストな出願先はどこなのか等、1人では難しい決断にも相談に乗ってくれます。進路アドバイザーの方々は各大学の特徴をよくご存知なので、合格後の進学先決定で迷ったときもとても心強かったです。

高木さん:僕は現役生のとき、自分の自信に反して成績が悪く、どこの医学部にも合格できないようなレベルでした。どこにも合格できそうにない僕に進路アドバイザーの方が声をかけてくださり、客観的な意見と当時の成績に見合った具体的なロードマップを描いてアドバイスしてくださいました。そのおかげで、実力が足りていないという現実を冷静に受け入れ、謙虚かつ前向きに浪人生活をスタートさせることができました。あのときの覚悟がなければ、1年後に順天堂大に合格できるまでの力はつけられなかったと思います。

北山さん:私にとって東京医科歯科大は憧れの大学でした。高2のときは自分にとってはハードルが高すぎるように感じ、もう少し偏差値を下げた大学に志望校を変えようかと悩んでいました。そのとき、進路アドバイザーの方に相談したら「最終的に共通テストがうまくいけば東京医科歯科大に出せば良いし、無理だったら違う大学に出せば良いだけだから、今は第一志望を目指して頑張れば良い」と言ってくださったんです。もやもやと悩んでいた気持ちが吹っ切れて前向きになれたのは、そのアドバイスのおかげだったと思います。

受験生と講師の距離感が合格の肝「駿台」の医学部受験コース

駿台での「学び」はその後にも生きてくる

--憧れの医学部に合格し、医学部生としての生活はいかがですか。

北山さん:医学部は勉強がとても忙しいです。8月末に解剖の大きな試験があったのですが、同期は皆「高3の受験期に戻ったみたい(笑)」と言いながら猛勉強していました。

吉川さん:僕も大学生活の中心は医学の勉強です。今、2年生の後期なのですが、大学の先生方に「この時期は受験生のときよりハードでつらいぞ」と脅されています。実際、覚える量が膨大で圧倒されています。

髙木さん:3年生では、さまざまな診療科の疾患について掘り下げていく「臨床医学」を勉強していきますが、とにかくものすごい勉強量をこなさなければならず、本当に大変です。来年は臨床実習医学生(スチューデント・ドクター)になるための大きな試験(CBT, OSCE)があるので、それに向けてますます忙しくなりそうです。

--駿台で学んだ経験が今、医学部の勉強で生かされていると思うところはありますか。

吉川さん:もちろんあります。医学部は覚えなければいけないことがものすごく多いのですが、駿台で、単に暗記するのではなく、そうなる理由はなぜなのかを一歩踏み込んで考える癖がついたおかげで、知識が吸収しやすくなったと思います。

北山さん:私は言うまでもなく英語力ですね。東京医科歯科大では1年生のときから論文形式で英語のレポートを書く課題がたくさんありますが、受験期に読み手側の気持ちに立って書く習慣がついたおかげで、「ここにまとめの文が入るとわかりやすいかな」と想像しながら書けるんです。扱う内容が高度になっても、「読みやすい」と言ってもらえる文章が書けるようになったのは、船岡先生の授業のおかげです。先生のプリントは大学に入った後も参考にしています。

高木さん:僕は駿台で、「予習→授業→復習」の学習スタイルが身についたことがとても役立っています。大学に入ってからは勉強量が膨大になり、内容も専門的で難しくなっていますが、そのサイクルを回すことで十分についていけています。

--医学部卒業後に描いているキャリア像を教えてください。

吉川さん:僕は中学のサッカー部時代にけがが多かったこともあり、最初はスポーツ整形医になりたいと思っていました。でも医学部に入り、専門知識を学んでいく中で、今は高齢者を含めた幅広い年代の患者さんを広く診られる整形外科医になりたいと思っています。

北山さん:私はまだどの科に進むかは決まっていませんが、東京医科歯科大には留学や研究等、キャリアについて考える機会がたくさんあります。6年生で海外研修に行く等、研さんの機会を積みながら、自分の将来を考えていけたらと思っています。

髙木さん:僕は外科医に憧れて医師を目指すようになりました。今、通っている順天堂大は外科に強く、上皇陛下の手術を執刀された天野篤教授が在籍されている心臓血管外科も有名です。国際化にも力を入れているので、心疾患の患者が多いアメリカでたくさん臨床経験を積み、グローバルでも活躍できる心臓血管外科医になりたいと思っています。そのためには米国医師国家試験(USMLE)の合格が必須なので、駿台で鍛えてもらった英語力で夢を叶えたいです。

--本日はどうもありがとうございました。

 大学受験という濃密な時期を過ごす予備校について取材するとき、卒業生から講師との出会いを語られることが多い気がする。今回の3人も同様だ。それに加え、人によって教科は違えど「駿台の講師がその学問の楽しさに気づかせてくれた」と口を揃える。

 確かに駿台には、学者肌の講師が粒揃いだ。中には大学で教鞭をとる講師もいるという。だからこそ、受験のテクニックにとどまらず、一歩も二歩も踏み込んだ学問の神髄から生徒たちの好奇心を引き出してくれるのだろう。

 一流の講師陣にきめ細やかな受験サポート。医師になるという高みを目指して成長するために、これほどふさわしいスタート地点はないだろう。

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《加藤紀子》

加藤紀子

京都市出まれ。東京大学経済学部卒業。国際電信電話(現KDDI)に入社。その後、渡米。帰国後は中学受験、海外大学進学、経済産業省『未来の教室』など、教育分野を中心に様々なメディアで取材・執筆。初の自著『子育てベスト100』(ダイヤモンド社)は17万部のベストセラーに。現在はリセマムで編集長を務める。

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