【大学受験2024】名古屋工大「女子特別推薦」拡大

 名古屋工業大学は2023年2月1日、2024年度(令和6年度)以降の入学者選抜における女子特別推薦の拡大を公表。これまでの電気・機械工学科に加え、新たに高度工学教育課程物理工学科、情報工学科および社会工学科についても学校推薦型選抜により女子特別推薦を実施する。

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女子特別推薦枠の拡大について
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 名古屋工業大学は2023年2月1日、2024年度(令和6年度)以降の入学者選抜における女子特別推薦の拡大を公表した。これまでの電気・機械工学科に加え、新たに高度工学教育課程物理工学科、情報工学科および社会工学科についても学校推薦型選抜により女子特別推薦を実施する。

 同大学では、産業界からの理工系女性人材育成の要請に基づき、1994年(平成6年)から機械工学科(現電気・機械工学科)において女子特別選抜を実施している。当時の機械工学科において2名(1993年度)だった女子入学者は、今では20名を超えている。また、県内の企業においても女性技術者のニーズの高まりがあるにもかかわらず、直近の女子入学者比率は18%程度にとどまっており、社会が求める女性人材の輩出や学修上の多様性が、十分に確保されているとはいえない状況だという。

 これらの状況を踏まえ、大学において、多様な学生を受け入れるとともに、社会からの理工系女性人材育成の要請に応えるため、「女子特別選抜」を拡大実施する。選抜区分は学校推薦型選抜(大学入学共通テストを課さない)で、実施する学科および募集人数は、物理工学科5名、情報工学科5名、社会工学科(環境都市分野)3名、電気・機械工学科15名(既設)で合計28名。

 女子特別選抜を実施する学科を拡大することによって、大学全体の女子入学者比率を押し上げ、工学分野における男女がそれぞれの個性を理解し尊重し学び合う環境をより充実。新たな技術・価値の創出に貢献することのできる多様な人材の育成を可能とする環境を構築し、女性研究者・技術者がさまざまな技術開発や課題解決のために必要不可欠であるというメッセージを社会に送り、女子が工学分野をキャリアパスとして選択することを後押しすることにつながることを期待している。

 具体的な選抜方法等について、2023年3月末までにWebサイトにて公表予定。また、東京工業大学も2024年度入試から総合型選抜および学校推薦型選抜において「女子枠」を順次導入することを発表している。

《田中志実》

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