大学生の就職率3年ぶり上昇で97.3%…旺文社

 旺文社教育情報センターは2023年5月31日、文部科学省と厚生労働省による就職状況調査をもとに「2023年大学生の就職率」に関する分析記事を掲載した。コロナ禍で落ち込んだ就職率が3年ぶりに上昇し、就職率は97%を突破した。

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大学生の就職率の推移 (c) 2023 旺文社 教育情報センター
大学生の就職率の推移 (c) 2023 旺文社 教育情報センター 全 3 枚 拡大写真

 旺文社教育情報センターは2023年5月31日、文部科学省と厚生労働省による就職状況調査をもとに「2023年大学生の就職率」に関する分析記事を掲載した。コロナ禍で落ち込んだ就職率が3年ぶりに上昇し、就職率は97%を突破した。

 文部科学省と厚生労働省は5月26日、2023年3月卒業の大学生・短大生などを対象とした「大学等卒業者の就職状況調査」を公表。旺文社教育情報センターでは、この調査結果をもとに大学生の就職率に関する分析記事を掲載。大学生の就職率の推移や、設置者、男女別、文系・理系別の状況などをまとめている。

 4月1日現在の大学生の就職率は、前年同期比1.5ポイント増の97.3%。過去最高の就職率を記録した2020年の98.0%から、コロナ禍による会社説明会などのイベント中止や、運輸業・観光業などの大手企業で新卒採用取りやめがみられた2021年は就職率が96.0%までダウン。2022年も小幅ながら0.2ポイントダウンしたが、2023年は一転、3年ぶりの上昇となった。

 過去最高だった2020年の98.0%には及ばなかったものの、アップ幅は過去4番目に高いという。旺文社教育情報センターは、コロナへの社会的対応による景気回復への期待の高まりや、若年人口減少の中での人材確保に向けた企業活動などがアップにつながったと分析している。

 2023年は、大学の国公・私立大別、男女別、文系・理系別ともに、いずれの区分でも就職率がアップ。特に、男子は前年同期比2.7ポイント増、文系も同1.7ポイント増と、上昇率が高くなっている。一方、就職希望率は国公・私立大ともにダウンしている点には留意したいとしている。

 分析記事は、旺文社教育情報センターのWebサイトに掲載。就職率の全体推移や男女別、文系・理系別の推移のほか、エリア別にわけてグラフを掲載。短大生、高専生、専門学校生の就職率の推移についても紹介している。

《畑山望》

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