政府の少子化対策「期待していない」働く女性の6割以上

 識学は、「働く女性のこどもに関する調査」を行い、2023年6月8日に結果を公開した。働く女性の68.3%が政府の少子化対策を「期待していない」と回答しており、子供を産む予定がない女性も64.0%にのぼることがわかった。

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こどもを産みたい、こどもを産む予定があるか
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 識学は「働く女性のこどもに関する調査」を行い、2023年6月8日に結果を公開した。働く女性の68.3%が政府の少子化対策を「期待していない」と回答しており、現在子供がいない方で、今後子供を産む予定がない女性が64.0%にのぼることがわかった。

 「働く女性のこどもに関する調査」は、2023年4月26日、全国の従業員数10名以上の企業に勤める20~49歳の女性を対象にインターネットで行った。有効回答数は、子供がいない人150名、子供がいる人150名の計300名。

 現在子供がいない人に、子供を産みたい、もしくは子供を産む予定があるか聞いたところ、「子供を産みたいとは思わない、産む予定はない」44.0%、「子供を産みたいと思っているが、産む予定はない」20.0%と、合計して「子供を産む予定はない」と回答した人は64.0%にのぼる。その理由の最多は、「子供が欲しいとは思わないため」34.4%で、ついで「自由がなくなるため」32.3%、「子供を産む・育てる自信がないため」「自分自身のために時間を使いたいため」が同率で30.2%と続く。子供を産みたいと思わない理由の上位は経済的なものではなく、ライフスタイルが変化することに対してだった。

 現在子供がいない人に、出産・妊娠した場合の心配事を尋ねると、1位は「教育費等含めた経済面」47.3%で、2位「育児と仕事の両立」43.3%、3位「自分自身の精神・体力がもつか」41.3%、4位「育児の責任の重さ」38.0%と続く。実際に出産・妊娠を想像した場合、やはり経済的な部分が心配事のようだ。

 全員に、政府の少子化対策に期待しているか聞いたところ、「期待していない(あまり期待していないを含む)」と回答したのは68.3%だった。子供の有無別でみると、子供がいる人は「期待している」42.0%なのに対し、子供がいない人は21.3%と差が大きかった。

 子供の出産・育児において、必要だと思う勤務先における制度・体制について聞くと、「時短勤務」が59.0%とトップで、「育児手当」56.3%、「出産手当」54.3%、「子供の都合によって勤務ができる会社の雰囲気」51.7%と続く。

 実際に勤めている会社に、子供を出産しやすい・育てやすい環境が整っていると思うか聞いたところ、「そう思う(ややそう思う含む)」と回答したのは36.0%だった。子供の有無別でみると、子供がいる人は「そう思う(ややそう思う含む)」43.3%なのに対し、子供がいない人は28.6%と大きな差があった。また育児休業について63.7%が「取得しやすい」と回答しているが、理由を聞くと、実際には不満の声もあるようだ。

 子供がいる人に、日ごろのパートナーとの家事分担比率を聞いたところ、自分78.3%、パートナー18.5%、その他(父母やハウスキーパーなど)3.3%となり、働くママの負担が大きいことがわかる。

 最後に「母親になって後悔している・後悔した」ことがあるか聞いたところ、「現在も後悔している」は6.0%、「後悔したことがある」は19.3%で、合計すると25.3%の人が「母親になって後悔している・後悔したことがある」という結果になった。

《中川和佳》

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