成人の7割が「自立意識なし」常識や経済力に自信がない

 Job総研は、2023年12月25日「2023年 成人の自立意識調査」の結果を公表した。成人の71.8%に自立意識がなく、予算以上の買い物やクレカ利用による多額請求など、契約やお金に関する失敗を60.2%が経験していることが明らかになった。

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2023年 成人の自立意識調査
2023年 成人の自立意識調査 全 7 枚 拡大写真

 Job総研は、2023年12月25日「2023年 成人の自立意識調査」の結果を公表した。成人の71.8%に自立意識がなく、予算以上の買い物やクレカ利用による多額請求など、契約やお金に関する失敗を60.2%が経験していることが明らかになった。

 同調査は成人(20歳を指す:以下成人)の自立意識の有無や自立を実感した年齢と自立の条件、また契約やお金に関する失敗経験や保護者の同意がない新成人(2022年施行の成年年齢18歳を指す)契約への賛否および判断力、そして契約時の保護者同意の必要性とその理由などを調査したもの。調査期間は2023年12月6日から11日。現在職を持つ20~50代の全国の社会人男女を対象にインターネットで実施。有効回答数は591人。

 成人の自立意識の有無は、「意識がなかった派」は71.8%で過半数を占めた。意識がなかったと回答した424人にその理由を聞くと、「社会人としてのマナーや常識に自信がない」が57.3%で最多となり、ついで「経済的に自立して暮らせる自信がない」51.9%、「お金や契約の正しい判断ができない」48.3%となった。

 自立を実感した年齢は、1位「23~24歳」18.8%、2位「25~26歳」15.4%、3位「29~30歳」11.8%となった。自立の条件を聞くと最多は「自分で得た収入で生活をしている」59.7%で、ついで「自身の言動への責任を持っている」52.5%、「物事に対する決断力や判断力がある」51.1%となった。

 契約やお金に関する失敗は、「失敗経験あり」が60.2%で過半数を占めた。失敗経験ありと回答した356人に具体的な失敗内容を聞くと「予算以上の買い物」が53.1%で最多となり、ついで「クレジットカードの利用による多額請求」28.4%、「架空請求・詐欺被害」13.8%となった。

 次に、保護者同意がない新成人の契約への賛否を聞くと「反対派」が54.7%で過半数を占めた。契約時の判断力への自信については、「自信がない派」は66.7%で過半数を占めた。新成人の契約時の保護者同意は、「必要だと思う派」は77.3%で過半数を超えた。保護者同意が必要だと思う契約のトップはローンで「必要だと思う派」が78.4%で最多となった。

 契約時に保護者の同意は必要と回答した457人にその理由を聞くと「お金や契約の正しい判断ができない」が68.5%で最多となり、ついで「自身で分別をつけられない」47.3%、「トラブル時の精神的余裕がない」44.0%と続く。一方、不要と回答した134人にその理由を聞くと「自立する良いきっかけになる」が46.3%で最多となり、ついで「1人で対処する力がつく」45.5%、「一度失敗して学ぶこともある」35.1%となった。

《中川和佳》

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