大学生の学費と生活費の合計額182万4,700円…JASSO調査

 日本学生支援機構(JASSO)は2024年3月29日、「2022年度(令和4年度)学生生活調査」の結果を公表した。学費と生活費を合計した学生生活費は、平均182万4,700円。大学生の収入額は平均196万7,400円で、前回の2020年度調査と比べて家庭からの給付が減っている。

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学生生活費(学費と生活費の合計)
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 日本学生支援機構(JASSO)は2024年3月29日、「2022年度(令和4年度)学生生活調査」の結果を公表した。学費と生活費を合計した学生生活費は、平均182万4,700円。大学生の収入額は平均196万7,400円で、前回の2020年度調査と比べて家庭からの給付が減っている。

 学生生活調査は、全国の学生の生活状況を把握することにより、学生生活支援事業の充実のための基礎資料を得ることを目的に隔年で実施しているもの。調査時期は、2022年11月。対象は、全国の大学学部、短期大学本科、大学院の学生(社会人学生を含む、通信課程・休学者・外国人留学生は除く)。2万4,583人から有効回答を得た。

 大学(昼間部)の学費と生活費を合計した年間の「学生生活費(支出)」は平均182万4,700円。前回の2020年度(令和2年度)調査よりも1万1,700円増加している。内訳は、学費が1,400円減、生活費が1万3,100円増。学校区分別では、大学学部(昼間部)、専門職学位課程で前回調査より増加し、そのほかの学校区分では前回調査より減少している。学生生活費に占める割合は、修士課程、専門職学位課程で学費の割合が微増、生活費の割合が微減し、そのほかの学校区分では学費の割合が微減、生活費の割合が微増している。

 一方、大学(昼間部)の学生の収入総額は、前回調査より3万9,800円増の平均196万7,400円。収入額に占める内訳は、「家庭からの給付」が109万6,900円(55.8%)、「奨学金」が40万7,600円(20.7%)、「アルバイト」が37万5,900円(19.1%)。学校区分でみると、博士課程が310万2,200円でもっとも高く、短期大学(昼間部)が162万700円でもっとも低かった。前回調査と比べると、大学学部(昼間部)、専門職学位課程において増加し、そのほかの学校区分では減少。内訳では、専門職学位課程を除き「家庭からの給付」の金額が減少している。また、すべての学校区分において「奨学金」の金額が増加し、博士課程を除き「アルバイト収入」の金額も増加している。

 大学(昼間部)の学生のうち、アルバイト従事者(調査時前1年間でアルバイトに従事した経験を有する者)は83.8%。前回調査より3.1ポイント上昇した。日本学生支援機構など何らかの奨学金を受給している大学(昼間部)学生は、前回調査より5.4ポイント増の55.0%であった。

 大学(昼間部)学生の家庭の年間平均収入額は、国立847万円、公立714万円、私立864万円。学校区分による金額比較では、前回調査と同様に短期大学(昼間部)の家庭の年間平均収入額がもっとも低い638万円となっている。

《中川和佳》

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