2024年3月12日(火)、令和6年度(2024年度)兵庫県公立高等学校入学者選抜の学力検査が実施された。2024年3月4日に発表された全日制の志願者数は2万2,677人で、志願倍率は1.04倍となった。
リセマムでは、開成教育グループの協力を得て、「理科」の講評を掲載する。このほかの教科(全5教科)についても、同様に掲載する。
兵庫県<理科>講評
(開成教育グループ 提供)
【理科】昨年度からの難易度変化:なし
大問1 生物のふえ方と動物の体のつくりとはたらき 標準
大問2 地層の重なりと星座の星の動き 標準
大問3 化学変化 標準
大問4 力と圧力 標準
全体的に基本的な知識を問う問題が多かった。
大問1は、生物のふえ方と動物の体のつくりとはたらきについての問題で、基礎知識を問う問題がある一方、実験レポートや会話文を読んで、意味をつかみ取る読解力が求められる問題がみられた。
大問2は、地層の重なりと星座の星の動きについての問題で、堆積岩の名前、地球・太陽・星座の位置関係、太陽の南中高度の求め方など基礎知識と基本的な計算で対応できる問題が多くみられた一方、離れた場所の地層の高さの違いについて、図から必要な情報を読み取って考える思考力が求められる問題や星座早見の仕組みについての知識が必要とされる問題もみられた。特に1(4)と2(2)〇3は正答率が低かったと予想される。
大問3は、化学変化に関する問題で、基本的な知識を問う問題が多かったが、2(2)〇2と〇3は問題文から酸化銅と過不足なく反応する活性炭の比率を読み取った上で計算する力が求められる問題であった。特に、2(2)〇3は正答率が低かったものと予想される。
大問4は、力と圧力に関する問題で、記録テープの打点から力学台車の速さを計算する問題、水圧についての基礎知識を問う問題、ばねを引く力とばねののびの比を使って計算する問題など、基本的な問題が多かった。2(4)についても、表から物体にはたらく浮力の大きさを読み取って計算すれば正解できる標準的なレベルの問題であった。
記述問題は出題されず、すべて記号選択か計算問題であった。基礎知識の定着と定番パターンの計算問題が確実に正解できる力があれば、十分に対応できる問題であった。
このレポートは2024年3月13日(水)に開成教育グループが作成したもの。
協力:開成教育グループ