東京都、手足口病が警報基準超え…夏の感染症に注意喚起

 東京都は2024年6月20日、おもに夏に小児を中心に流行する感染症の手足口病、ヘルパンギーナ、咽頭結膜熱、RSウイルス感染症について注意喚起をWebサイトに掲載した。特に手足口病については、定点医療機関からの患者報告数が警報基準を超える地域がみられ、大流行となっている。

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東京都における定点あたり患者報告数(手足口病)(過去5シーズン):東京都感染症発生動向調査より
東京都における定点あたり患者報告数(手足口病)(過去5シーズン):東京都感染症発生動向調査より 全 2 枚 拡大写真

 東京都は2024年6月20日、おもに夏に小児を中心に流行する感染症の手足口病、ヘルパンギーナ、咽頭結膜熱、RSウイルス感染症について注意喚起をWebサイトに掲載した。特に手足口病については、定点医療機関からの患者報告数が警報基準を超える地域がみられ、大流行となっている。

 手足口病、ヘルパンギーナ、咽頭結膜熱(プール熱)、RSウイルス感染症は、いずれもウイルスによる感染症。特別な治療法やワクチンはなく、感染予防策として、こまめな手洗いやマスクの着用、咳エチケットがあげられる。患者の多くは小児であることから、家庭や保育所、幼稚園、学校などにおいても感染予防策の徹底が重要となる。

 特に大きな流行となっている手足口病について、東京都における第24週(2024年6月10日~16日)患者発生状況をみると、都内264か所の定点あたり患者報告数(都内全体)は4.08人。前週(第23週)の2.81人から大きく増加した。

 都では、警報レベル(保健所単位で定点あたり5.0人/週)にある保健所の管内人口の合計が、都全体の人口の30%を超えた場合を都の警報基準として定めている。第24週は、都内31保健所のうち11保健所が警報レベル超え。管内人口の合計が都全体の35.67%に達したことから、警報が発令された。

 第24週に警報レベルにある保健所は、江東区の11.89人がもっとも多く、江戸川(8.33人)、荒川区(7.25人)、文京(7.00人)、町田市(6.88人)、台東(6.75人)、中野区(6.33人)、多摩小平(5.47人)、大田区(5.46人)、みなと(5.17人)、八王子市(5.09人)の順に続く。都では、手足口病について警報開始基準を超えてから警報終息基準(2.0人/週)を下回るまでの間を、警報レベルとしている。

 なお、第24週のヘルバンギーナの患者報告数は0.78人(警報開始基準値は6.0人)、咽頭結膜熱(プール熱)の患者報告数は0.57人(警報開始基準値は3.0人)、RSウイルス感染症は0.70人(警報開始基準の設定なし)。都は、毎年夏に流行する小児の感染症に注意するよう呼びかけている。

《木村 薫》

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