10代の半数弱「書店で親と一緒に本を購入したことがない」

 スタディチェーンは2024年7月12日、全国47都道府県「全国読書調査2024年版」を公開した。10代の6割がまったく読書をしない一方、50代の3割は週に1回以上読書をすることがわかった。

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全国47都道府県「全国読書調査2024年版」
全国47都道府県「全国読書調査2024年版」 全 7 枚 拡大写真

 スタディチェーンは2024年7月12日、全国47都道府県「全国読書調査2024年版」を公開した。10代の6割がまったく読書をしない一方、50代の3割は週に1回以上読書をすることがわかった。

 全国47都道府県「全国読書調査2024年版」は、全国の10代~50代を対象にインターネットで実施した。サンプル数は1,450サンプル。調査期間は2024年6月9日~7月5日。前回実施は2019年3月12日~3月25日。

 世代別の読書頻度は、まったく読書をしないについては10代の60%がもっとも多く、週に1回以上読書をするについては50代がもっとも多いという結果となった。

 コロナの影響により普及したリモート勤務や通信教育などのライフスタイルの変化によって、読書時間が増えた人は41.2%となった。読書自体をほとんどしない人が29.2%、変化なしが23.4%。

 読書する際に使う媒体を2019年と比較したところ、2024年の方が3%ほど電子書籍で読むもしくは紙媒体と電子書籍の両方で読むという人が増加した。今回の調査で電子書籍を使っていた人の9割は2019年時点で、すでに電子書籍で本を読んでいたということがわかった。

 読書をする理由を聞いたところ、「自分自身の成長」や「知識向上」「思考力をつけたい」「思考の整理」など、いわゆる能力向上の動機から読まれることが多いことがわかった。最近読んだ本の種類もビジネス・経済本や自己啓発といったビジネス側面をもつジャンルが多かった。一方で、読んだ本の2番目は「小説」36.7%で、読書する理由でも「単に好きだから」が30.9%を獲得しており、読書離れが進む中、読書を文化として楽しむ層はたくさんいることがわかる。

 親子で一緒に本を購入した経験を10代とそのほかの世代(20~50代)に分けて調査したところ、10代の54.7%、そのほかの世代(20~50代)の73.4%が「購入したことがある」と回答した。インターネットの普及や、紙媒体から電子書籍への書籍の形態の変化が重なり、親子で本屋に出向いて一緒に本を購入する経験が減少していると考えられる。一方で、そのほかの世代の中には、子供の視点だけではなく、親としての購入経験も含まれているため、「購入したことがある」と回答する人は多くなることが想定される。10代とそのほかの世代の差は実際はもっと小さいといえる。

《中川和佳》

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