文部科学省は2024年8月26日、「高度医療人材養成拠点形成事業（高度な臨床・研究能力を有する医師養成促進支援）」の選定結果を公表した。東京大学や京都大学、慶應義塾大学など国公私立40大学40件の事業が選定された。
高度医療人材養成拠点形成事業（高度な臨床・研究能力を有する医師養成促進支援）は、大学病院における教育・研究支援者の活用と、医学生や医学系大学院生に対して教育的配慮のもと、研究活動への参画機会の確保と効果的な臨床実習を行うことで、臨床教育・研究に関する知識・技能等を有する優れた医師を養成し、臨床研究の推進および医学・医療の発展に貢献することを目的としている。
3月7日～4月26日にかけて実施した公募期間中、医学部を置く国公私立65大学が申請。高度医療人材養成拠点形成事業推進委員会における審査の結果、40大学の事業40件を選定した。
このうち、臨床・基礎の一体化した体制で、国際レベルの臨床研究を大学全体の診療領域で進めることで、国全体の基礎・臨床研究をけん引し、大学の研究力強化とともに、人材養成の基盤構築を進める臨床・基礎融合研究基盤人材養成拠点「タイプA」の申請件数は13件。
選定大学は、北海道大学、東北大学、千葉大学、東京医科歯科大学、金沢大学、名古屋大学、京都大学、広島大学、九州大学、慶應義塾大学の10大学（国立9校・私立1校）10事業。うち単独事業は8件で、金沢大学は金沢医科大学と、名古屋大学は名古屋市立大学とそれぞれ連携して取り組む。
一方、特色ある診療領域の体制を強化し、国際レベルの臨床研究を特色ある領域で進めることで、その診療領域における臨床研究をけん引し、大学の研究力強化とともに、人材養成の基盤構築を進める特色臨床研究基盤人材養成拠点「タイプB」の申請件数は52件。
選定大学は、国立19件、公立2件、私立9件の計30件。うち、単独事業は27件で、秋田大学は弘前大学と、浜松医科大学は静岡県立大学および光産業創成大学院大学と、順天堂大学は電気通信大学と連携して取り組む。
事業予算は21億円。2024年度～2029年度（令和6～11年度）の5年間、事業に係る経費を国公私問わず全額補助する。選定大学の事業概要や推進委員会からのコメントなど、詳細は文部科学省Webサイトで公開している。
