神奈川【高校受験2025】学力重視の選抜方式にシフト、公立上位校を狙う学習戦略…湘南ゼミナール

 神奈川県の難関公立高校受験において高い合格実績を誇る湘南ゼミナール。教材開発部長の國吉正人氏と、特色検査責任者 兼 横浜翠嵐Vコース教務責任者の北原剛輔氏に、2025年度公立高校入試の最新動向と学習アドバイス、保護者の心構えなどについて聞いた。

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神奈川【高校受験2025】学力重視の選抜方式にシフト、公立上位校を狙う学習戦略…湘南ゼミナール
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 神奈川県の難関公立高校受験において高い合格実績を誇る湘南ゼミナール。教材開発部長の國吉正人氏と、特色検査責任者 兼 横浜翠嵐Vコース教務責任者の北原剛輔氏に、2025年度公立高校入試の最新動向と学習アドバイス、保護者の心構えなどについて聞いた。

「学力重視」の選抜方法にシフト

--神奈川県の公立高校入試の特徴と変遷について教えてください。

國吉氏:神奈川県の公立高校入試においてもっとも特徴的なのが、通常の5教科の試験に加えて実施される「特色検査」です。この検査は、大学受験の共通テストにも通じる要素をもち、日常生活の中で培われた知識や論理的思考力を問う問題が多く出題されます。ただし、出題内容は非常にハイレベルであるため、いわゆるトップ校や上位校を中心に採用されています。特に横浜翠嵐高校をはじめとする神奈川県内のトップ校では、この特色検査を通じて入学した生徒さんが、さらに高校でその力を磨き上げる環境が整っており、結果として大学進学実績を着実に伸ばしています。特色検査を経て高校入学後に大きく成長する生徒さんが多いのは、神奈川県の公立高校入試がもつ特徴のひとつであり、それが大学進学実績の向上にもつながっているのだと考えられます。

教材開発部長 國吉正人氏(左)と、特色検査責任者 兼 横浜翠嵐Vコース教務責任者 北原剛輔氏(右)

 また、かつては神奈川県の公立高校でも推薦入試が行われていましたが、現在は廃止されています。さらに2024年度から、これまで一律で行われていた面接試験が、学校側の自由裁量となったことで面接を実施する学校はほとんどなくなりました。高校入試に推薦入試がなく学力検査による「共通選抜」1回のみなのは神奈川県ならではの特徴です。

北原氏:親世代が高校生だったころは、内申点がオール5の生徒さんであれば、トップの公立高校に合格できるというイメージがあったと思います。しかし、学力が伴わず、高校進学後に授業についていけない生徒さんが一部いたことは否めません。現在は必ず学力試験の指標が取り入れられているため、各高校の特色を理解したうえで、その学校に見合った学力を備えた生徒さんが集まりやすくなっています。この結果、各高校では大学進学を目指してさらに生徒さんの力を伸ばすための指導がしやすくなったというメリットがあります。神奈川県の難関大学進学実績が伸びているのは、学力重視の選抜方法にシフトしたことが功を奏したといえるでしょう。

--人気校の傾向はいかがでしょうか。

國吉先生: 神奈川県の公立高校には、長い歴史をもつ地域密着型のトップ校が多く存在します。かつて学区制があった時代に、各地域には「ここがトップ校」という序列が明確にありました。こうした伝統校は、学区制の撤廃後も地域住民の間で「地元の名門校」として認識され、親世代から今も変わらずトップ校であり続けているケースは多くあります。そうした中でも、横浜翠嵐高校は東大合格実績などで注目を集め、神奈川県全体から優秀な生徒さんが集まる学校として抜きん出て人気を集めています。

 全体的に、アクセスが良い、駅から近いなど物理的に通いやすい学校に人気が集まる傾向はありますが、学力上位校に関しては安定して高い人気を保っています。2024年度から多摩高校、横浜緑ケ丘高校、小田原高校の3校が「学力向上進学重点校」に新たに指定され、さらなる注目を集めることが予想されます。特に多摩高校はここ数年倍率が上昇し続けており人気が高止まりしています。

親世代が通った学校が今も変わらずトップ校。「学力上位校に関しては安定して高い人気を保っています」(國吉氏)

--定員の増減、再編などの動きについてはいかがでしょうか。

 一方で、通いづらい立地の学校や学力が中堅・基礎レベルの学校では、志願者が集まらないという二極化が進んでいるのが現状です。2025年度には横浜旭陵高校、永谷高校、深沢高校の3校が募集停止となります。

 また、二俣川看護福祉高校が2025年度より「二俣川高校」に校名変更し、従来の看護科・福祉科から、新設の普通科と福祉科に改編されます。普通科では、従来の看護科で学んでいた看護分野の学習を選択科目として取り入れながら基本的な学習にも力を入れる方針です。看護や福祉に興味のある生徒さんだけでなく、広い分野に対応した学習を希望する生徒さんにとって、新たな選択肢となるでしょう。

「特色検査」攻略は5科の基礎がベースに

--特色検査の配点比率や出題内容の特徴について教えてください。

北原氏:大問1問につき25点という配点や特色検査を実施する20校については2025年度入試も大きな変更はなく、各校の配点比率についても例年どおりです。

--特色検査ではどのような力が求められるのでしょうか。

北原氏:特色検査は問題の形式や構成が一般的な定期試験とは異なるため、表面的な対策だけではなく学力の土台となる力をしっかりと養成することが大切です。教科の枠組みはないとしながらも、数学の考え方、理科の考え方や解き方に準拠していることも多く、5教科(英語・国語・数学・理科・社会)の基礎学力がないと太刀打ちできない構成になっていると思います。

 また、学力検査と特色検査では求める力がうまく切り分けられています。英語を例にあげると、文法や単語数については中学英語の範囲内で出題されますが、特色検査には「読みにくさ」や「解きにくさ」が意図的に加えられています。英語教科の試験では英文が読めれば解ける内容が多い一方で、特色検査には日本語訳を見ても難解なテーマ設定や表現が含まれます。設問も高度で、特に最近の大学入学共通テストに見られるような「設問と本文の順番が一致しない」構成になっているなど、作問の意図を読み解く力はもちろん、複数の情報から的確な答えを導き出す編集力、処理能力が試される内容となっています。

--湘南ゼミナールでの特色検査対策、指導について教えてください。

北原氏:5科の基礎の部分は各校舎の対面授業でしっかり身に付けてもらうことを前提に、中学2年生から週に1回の「特色検査対策特別講座」をオンラインで開催しています。教科を融合した広範な知識や物事のつながりを教える力が求められるため、私ども講師にも論理的な知識を実際の問題に適用するといった経験値が求められるのは言うまでもありません。現在は私が授業を担当し、過去問やオリジナルの教材を活用しながら指導しています。

 オリジナルの教材は、教務に強い専門チームが、入試問題を徹底分析し作成しています。こうしたレベルの高い講師力や教務力によって湘南ゼミナールでは2年連続で神奈川県の公立トップ校合格者数を大幅に伸ばすことができました。

「特色検査の出題はハイレベルで唯一無二の問題」と語る北原氏。湘南ゼミナールでは、中学2年生から週に1回の「特色検査対策特別講座」をオンラインで開催している

 実際に過去問を見ていただくとおわかりのとおり、神奈川県の特色検査の出題は、全国的にもハイレベルで唯一無二の問題だと思います。教える側としても、毎年これほどまでに質の高い問題を作り上げる先生方の熱意や労力やスキルには本当に感服します。こうした挑戦的な問題に取り組める神奈川の中学生たちは実に恵まれた環境にいると思います。だからこそ、生徒さんたちには特色検査に真正面から向き合い、難しいと感じる中にも楽しさを見つけながら挑んでほしいと願って指導しています。

内申点の確保が志望校選択のカギ

--私立高校の注目校・人気校とその理由について教えてください。

國吉氏:私立に関しては、地域や条件によって選ばれる学校はさまざまですが、人気校として桐蔭学園があげられます。マンモス校として知られていますが、多彩なコースも魅力です。山手学院も注目されていますが、ここは内申点が一定以上ないと受験資格を得られないため、内申点がしっかり取れている生徒さんが安全校として併願しつつ公立高校に挑戦するケースが多いようです。男子校から共学化した横浜高校も引き続き高い人気を集めています。

 東京都内では、中央、法政、明治の附属高校は安定した人気です。最近の傾向として、公立トップ校には届かないけれど準トップなら目指せるといった学力レベルの生徒さんが、内申点が確保できた段階で、推薦入試でMARCH(明治・青山・立教・中央・法政)附属を選ぶケースも見られます。いずれにしても、内申点が確保できることで上がれる土俵が増えるというのが、進路選択の重要なポイントとなっています。

冬休み、弱点を克服し得点力を最大化する

--模試の結果を見る際のポイントを教えてください。

國吉氏:模試の結果では合格可能性ばかりに注目してしまいがちですが、結果に一喜一憂しないことが大切。早い段階で合格の可能性が高い学校が見えている場合は、安心せずにもう一段上のランクの学校への挑戦を視野に入れることも大事です。

 模試の帳票は単元ごとに正答率が示されており、自分の弱点が明確になります。この情報を活用して、間違えた問題を丁寧に潰していくことが、学力向上の鍵です。また、正解した問題であっても自信をもって解けたかどうかを振り返ること。たとえば、選択肢を「1」か「2」に絞った上で偶然正解を選んだ場合、次回同じような問題が出たときに正解できる保証はありません。そういった問題を改めて確認し、知識や解法の定着を図りましょう。自分の弱点を見つけ出し、それを確実に克服していくことが得点力を最大化することにつながります。

「模試結果に一喜一憂せず、弱点を見つけ、知識や解法の定着を」

--冬休みの過ごし方についてアドバイスをお願いします。

國吉氏:休み中も、普段と同じ時間に起き生活リズムを崩さないよう心がけましょう。適度な休息や栄養バランスの良い食事を心がけ、万全の状態で学習に臨みましょう。体調を崩してしまうと焦りにつながり、学習計画が乱れる原因になります。学習時間の目安としては、学校がある日と同程度の1日10時間程度を目標にすることをお勧めします。計画的に時間を配分し、休憩や気分転換も取り入れながら効率よく進めていきましょう。

 入試直前期に、得意科目で劇的に点数アップすることは難しいですが、苦手科目の克服は総合点を大きく引き上げる可能性があります。これまで受けた模試の結果を元に、弱点や課題がある分野には時間を割き確実に力を伸ばすこと、一般の5科目に加え、特色検査の対策も含めて毎日少しずつ全教科バランス良く進めることが大切であることを生徒さんたちに伝えています。

--特色検査対策について教えてください。

北原氏:特色検査突破のためにできることとして、過去問を解くことは非常に重要です。ただ、それだけでは自分の学力や位置を正確に把握するのが難しい場合もあります。最後に大切なのは合格を勝ち取ること。そのためには、自分が他の受験生の中でどのような位置にいるのかを把握し、同じ目標をもつ受験生たちの中で戦う感覚を養うことが必要です。

 湘南ゼミナールでは、冬期講習や中3生に向けた直前講座を行っています。塾を活用することで、本番に必要なスキルや知識の補強ができるだけでなく、他の受験生たちとの競争の中で自分の力を確かめる機会が得られます。目標達成に向けて、ぜひさまざまな学習資源を積極的に活用してほしいと思います。

受験期の原則は、保護者は「黙って見守る」

--受験生の保護者へのアドバイスをお願いします。

國吉氏:受験を控え、保護者が子供に寄せる期待が大きいゆえについ厳しい言葉をかけてしまうこともあるでしょう。しかし、そのような言葉は子供のやる気を削いだり、逆効果になってしまったりすることが多々あります。重要なのは「信じて応援する」というスタンスでいること。足りない部分を指摘するのではなく、加点法で良いところに目を向けてください。お子さんの努力や進歩を認めてあげる声をかけることで、お子さんは「応援してくれている」と感じ、安心感につながります。

北原氏:以前、生徒さんに対して「親にしてもらって嬉しかったこと」についてアンケートを取ったところ、もっとも多かった回答は「黙って見守ってくれたこと」でした。つまり、子供たちは親から無理に褒められることよりも、黙って適切な距離感で見守ってもらいたいと感じているのです。行動を褒める称賛よりも、努力や過程を認め承認することを意識してほしいと思います。

「褒めるよりも、努力や過程を承認することが大切」

小学生で英検3級取得が大きなアドバンテージに

--小学生のうちから高校受験に向けて備えておくと良いことについて、アドバイスをお願いします。

國吉氏:まず、小学校で習う国語と算数は学習の土台となる重要な科目であり、計算力や漢字、語句の知識は、日々の学習の中で定着させていくことが大切です。特に「割合」や「速さ」などの概念は、理解していると中学での学習に役立ちますし、中学で学ぶ方程式にもスムーズに取り組むことができます。小学校での基礎が固まっていれば、中学校でも苦労せずに学習を進めることができ、さらに上を目指せるようになるでしょう。

 湘南ゼミナールでは、小学生のうちに楽しく学ぶ環境で基礎力を身に付け、応用力を磨き、家庭学習の仕方を個別サポートしています。中学生からは合格から逆算された「湘ゼミ合格逆算カリキュラム」に基づいて授業を行っていきます。授業での理解、宿題での定着、小テストでの計測を繰り返しながら生徒さんひとりひとりの定着度を把握し、高い指導力を誇る講師陣が着実に力を伸ばしていきますので、安心してお通いいただけます。

--英語教育にもさらに力を入れていくと聞きました。

 小学校での英語教科化によって、今の中学1年生は、すでに700単語程度を理解している状態でスタートしていることが多く、英語の学力差が開きやすくなっています。湘南ゼミナールでは小学生の英語教育にさらに力を入れるため、小学5年生から英検3級合格を目指す「小学生 英検3級合格講座」を開設しました。英検3級は、中学3年生終了時点の英語力に相当します。英検3級を小学6年生までに取得できるようにすることで、中学1年生で大きなアドバンテージをもつことができ、中学の英語の内申はずっと満点「5」になる可能性が高くなります。英語だけではなく、3級合格で得た「自分はやればできるんだ」という自信は、他の科目にも大きく影響します。小学生のうちから算数・国語も鍛えていますから、英検3級合格は、まさに中学入学後の「大きなアドバンテージ」と言えます。加えて、特色検査でも英語に強みをもつことにつながるでしょう。

 本講座は、受講から2年以内に英検3級に合格できなかった場合には、通常授業料・講習授業料を全額返金する制度(※)を設けています。原則、国語・算数と合わせて3科目セットでの受講となります。小学生のうちから無理なく、学習習慣と基礎学力の定着を目指していただけたらと思います。(※適用には条件があります。詳細は公式サイトよりお問い合わせください)

--ありがとうございました。


 小学生のうちからの基礎固めと英語学習が難関校合格へのカギといえる神奈川県の高校入試。湘南ゼミナールでは、志望校合格に向けてラストスパートを迎える受験生含む、小学4年生から中学3年生対象の「冬期講習」の申込みを受付中だ。「トップ校合格に向けたノウハウが詰まった私どもの指導を通じて、ひとりでも多くの生徒さんの笑顔が見られたら本望です」と熱いメッセージをいただいた。

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《吉野清美》

吉野清美

出版社、編集プロダクション勤務を経て、子育てとの両立を目指しフリーに。リセマムほかペット雑誌、不動産会報誌など幅広いジャンルで執筆中。受験や育児を通じて得る経験を記事に還元している。

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