2025年度(令和7年度)東京都立高等学校入学者選抜(都立入試)の学力検査が、2025年2月21日(金)に実施された。東京都教育委員会が2025年2月13日に発表した最終応募状況によると、全日制は3万78人の募集人員に対して3万8,718人が志願し、最終応募倍率は1.29倍だった。
リセマムでは、SAPIX中学部(サピックス)の協力を得て、学力検査の「数学」(共通問題)の講評を速報する。このほかの教科(全5教科)と進学指導重点校(7校)の自校作成問題についても同様に掲載する。
<数学・共通問題>講評
(SAPIX中学部 提供)
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1.小問集合
〔問1〕から〔問6〕までは計算問題、〔問7〕は二次関数の変域、〔問8〕はカードの確率、〔問9〕は作図の9問からなる小問集合でした。出題内容、難度ともに例年通りのセットでした。
2.文章題
例年通り、『先生が示した問題』をもとにして生徒が問題を作ったという設定でした。数字をつけた円周上の点について考える問題で、〔問1〕は条件を理解すれば難しくありません。〔問2〕の証明問題は2点の関係を文字で表すことさえできれば立式自体はしやすかったと思われますので、最後まで記述したいところです。
3.一次関数
座標平面上の直線の式、図形の面積についての問題でした。〔問1〕〔問2〕は基本問題なので、確実に正解したいところです。〔問3〕は例年通り、座標を文字で表し、面積について立式する問題でした。対策をしてきた受検生にとっては方針は立ちやすいので丁寧に計算をして正解したいところです。
4.円
半円の円周上の点を結んでできる図形についての問題でした。〔問1〕の角度、〔問2〕〇1の証明問題は、例年通りの難度ですので落ち着いて対応したいところです。〔問2〕〇2は、複数の図形の性質を見抜く必要があるため思うように解けなかった受検生も多かったと思われます。
5.空間図形
直方体の内部にできる図形についての問題でした。例年、〔問2〕で出題されていた体積が今年は〔問1〕で出題されましたが、底面積と高さは捉えやすく、難度は高くありませんでした。〔問2〕は三角形の面積を求める問題で、高さをうまく求めることができたかどうかで差がつく問題でした。
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このレポートは、2025年2月22日(土)に速報としてSAPIX中学部が作成したもの。
協力:SAPIX中学部