2025年度(令和7年度)東京都立高等学校入学者選抜(都立入試)の学力検査が、2025年2月21日(金)に実施された。東京都教育委員会が2025年2月13日に発表した最終応募状況によると、全日制は3万78人の募集人員に対して3万8,718人が志願し、最終応募倍率は1.29倍だった。
リセマムでは、SAPIX中学部(サピックス)の協力を得て、学力検査の「理科」(共通問題)の講評を速報する。このほかの教科(全5教科)と進学指導重点校(7校)の自校作成問題についても同様に掲載する。
<理科・共通問題>講評
(SAPIX中学部 提供)
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1.小問集合(物理・化学・生物・地学)
形式は例年通りで、各分野の基本的な知識や計算について確認する問題でした。一部の問いは、計算や情報の整理が必要であり、一手間かかるものでした。難度は高くないものの、慎重さや丁寧さが求められました。
2.小問集合(物理・化学・生物・地学)
レポートを読んで問いに答える例年通りの形式でした。4問中2問が完答形式であり、知識や計算の正確性が求められました。特に、そのうちの1問は問題の条件がやや複雑で、ミスしやすいつくりとなっていました。
3.地質(地学)
地層や岩石に関する基礎知識を確認する問題と、観察結果と知識を組み合わせて解く形式の問題でした。公立校の入試でよく出される問題が中心で、比較的対処しやすい大問だったと言えるでしょう。
4.細胞(生物)
タマネギを用いた細胞分裂の観察に関する問題で、大問3と同じく観察結果と知識を組み合わせて解く形式のものがありました。与えられている情報量が多く、必要な情報をすばやくかつ的確に読み取る力が求められました。
5.化学変化(化学)
教科書レベルの実験を題材として、知識や計算を確認する問題でした。知識を確認する問題の一つでは、条件の一部が伏せられており、解きにくい形式になっていました。今年は、同様の傾向が他の大問でも見られました。
6.電流(物理)
電流と磁界に関する問題で、2021年の大問6と同様の観点が多く取り上げられていました。東京都立校では、過去の入試問題と同様の観点から出題されることもあるため、丁寧な復習が重要です。
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このレポートは、2025年2月22日(土)に速報としてSAPIX中学部が作成したもの。
協力:SAPIX中学部