じゅけラボ予備校は、総合型選抜入試で大学受験をした18歳から21歳の男女203人を対象に、総合型選抜入試で受験したプレゼンテーション形式の試験に関する実態調査を実施した。調査の結果、課外活動が自己PRに大きく貢献していることが明らかになった。
調査は2025年1月8日から1月15日にかけてインターネットで実施された。対象は事前調査で「総合型選抜入試(旧AO入試)で大学受験をした」と回答した18歳から21歳の男女203人。
総合型選抜入試は、単なる学力試験ではなく、個々の生徒が高校時代に取り組んできたさまざまな活動を総合的に評価する入試制度である。今回の調査では、203名の総合型選抜入試の受験生を対象に各種課外活動の実態を明らかにした。
第1位は部活動(運動部・文化部)で、60.1%という高い参加率となった。部活動では、チームワーク、責任感、忍耐力、自己管理能力など、実社会で求められる多くのスキルが培われる。総合型選抜入試では、こうした日々の努力と達成感が、受験生の強みとして高く評価される。部活動での経験は、リーダーシップや協調性、そして問題解決力を裏付ける確かな実績として、受験生の個性をアピールする大きな武器となる。
第2位はボランティア活動(地域活動、海外ボランティアなど)で、30.5%の受験生が参加している。ボランティア活動は、社会貢献意識や他者への思いやり、そして実践的なリーダーシップを育む貴重な機会である。総合型選抜入試では、こうした社会に対する積極的な関与や国際感覚が、受験生の人間性と多面的な能力を示す重要な要素として評価される。実際の活動を通じて得た経験は、自己PRの際に大きな説得力を持つポイントとなる。
第3位は探求学習・研究活動(論文やプレゼン発表など)で、23.2%の受験生が取り組んでいる。自主的な学びの姿勢や問題解決に向けた探究心は、総合型選抜入試で特に重視される資質である。論文作成やプレゼンテーションの経験は、クリティカルシンキングや論理的思考力を示す有力な証拠となり、受験生が自らの興味を深堀りする姿勢が評価されるポイントとなる。これらの経験は、大学での研究活動や将来の専門分野での活躍に直結する力強いアピール材料である。
第4位は生徒会活動や学校行事の企画・運営で、22.7%の受験生が携わっている。これらの活動は、組織運営能力や対人調整力、企画力を養う上で極めて有効である。総合型選抜入試では、こうした実践的なリーダーシップ経験が、受験生の自主性と責任感を示す重要な指標として評価される。仲間との協力やイベントの成功体験は、将来の大学生活や社会での活躍を予感させる、貴重な経験となる。
第5位はコンクール・コンテストへの参加で、19.7%の受験生が自らの才能を磨いている。これらの競技は、専門分野での創造性や技術力、さらには競争心を育む場として機能する。総合型選抜入試では、こうした受賞経験やチャレンジ精神が、受験生の個性と専門性をアピールする上で大きな強みとなる。自らの成果や試行錯誤のプロセスは、入試審査官に対して、将来の可能性を強く印象づける要素となる。
総合型選抜受験生の約9割(88.7%)が何かしらの課外活動に参加していることがわかる。わずか11.3%の受験生のみが「特にない」と回答していることから、約9割の総合型選抜の受験生は何らかの課外活動に取り組んでいることがわかる。総合型選抜入試は、学力以外のこうした多様な経験の背景や自己成長のストーリー、そして受験生ひとりひとりがもつ「実践力」と「ポテンシャル」「課題解決能力」を重視している。それゆえに受験生の高い課外活動参加率も納得である。
今回、総合型選抜入試を受験した18歳から21歳の男女のうち、課外活動に取り組んでいたと回答した180人を対象に、「課外活動は自己PRに役立ちましたか?」という質問で調査を実施した。結果、各課外活動において「役立った」と「やや役立った」の合計評価が非常に高く、実際に受験生たちが部活動や生徒会活動、インターンシップなどを通して培った経験が、自己PRの大きな強みとして認識されていることが明らかになった。
調査結果では、各課外活動における「役立った」と「やや役立った」の合計評価が非常に高い水準を記録している。具体的には、部活動(79.5%)、生徒会活動や学校行事運営(82.6%)、芸能活動(78.6%)、ボランティア活動(85.5%)、コンクール・コンテストへの参加(85%)、探求学習・研究活動(78.8%)、インターンシップ(90.9%)、そして「その他」では100%という結果に。
これらの数字は、受験生が多様な実践体験を通じて、自己PRに必要なリーダーシップ、協調性、創造性、困難や課題に対する解決能力といったスキルを確実に磨いていることを裏付けている。
各課外活動における「あまり役立たなかった」と「役立たなかった」の合計評価は非常に低く、部活動では10.6%、生徒会活動では10.9%、芸能活動では14.3%、ボランティア活動では3.2%、コンクール・コンテストへの参加では7.5%、探求学習・研究活動では10.6%、そしてインターンシップおよび「その他」では0%にとどまっている。
これらの低い否定評価は、受験生が実際に参加した各課外活動から得た経験とエピソードが、自己PRとしての信頼性や説得力を高めるうえで大変有効であることを示している。つまり、ほとんどの受験生が経験した課外活動は、自己成長を促し、大学入試での評価にも直結する確固たる強みとして認識されていることだということになる。
今回の調査は、総合型選抜入試を受験した18歳から21歳の男女203名を対象に、高校在学中の多彩な課外活動が自己PRに与える影響を明らかにした。部活動、ボランティア、探求学習、生徒会活動、コンクール、インターンシップなど、各分野で実践を積んだ受験生は、リーダーシップや協調性、創造性、問題解決能力などのスキルを着実に磨いている。特に「役立った」と「やや役立った」の肯定評価は、すべての課外活動で約80%以上を記録し、否定的な評価はごくわずかに留まる結果となった。
約9割の受験生が何らかの課外活動に参加している現状は、学力以外の多面的な能力や成長ストーリーが総合型選抜入試の重要な評価軸となっていることを示している。これにより、受験生が実践経験を通じて培った強みが、自己PRの大きな武器となっている点が改めて浮き彫りになった。