近年、保護者の関心が高まっている幼児教育では、小学校の英語必修化・教科化の流れもあって、英語でコミュニケーションする力の養成が求められている。現在、全国に14園を有するバイリンガル幼児園「Kids Duo International」(キッズデュオインターナショナル、以下、KDI)は、2歳から6歳までの幼児期を、子供たちの才能がもっとも伸びる「ゴールデンエイジ(黄金期)」ととらえ、英語教育・知育・運動指導を柱としてバランスを重視した質の高い教育を実践している。
また、KDIを運営するやる気スイッチグループでは「3つのチカラ」を大切にしているという。これは、自分で考え、自分で決め、自分で行動する「自分力」、自分を取り巻く環境にあるモノやコトの活用や他者と協力しながら新しい価値を創造する「共創力」、未知の世界を思い描き、未来を予想する「想像力」のこと。KDIの子供たちは普段どのような生活をし、この「3つのチカラ」を身に付けていくのだろうか。
今回はKDI三鷹園を訪問。園児2名と先生2名にガイドしてもらい、プログラムのようすを見学した。さらに同園で展開している教育の特徴やその目指すところについて、ジェイク先生とマイ先生に話を聞いた。
元気に堂々とした園児による「KDI 園体験ツアー」
KDI三鷹園を体験するツアーは、ジェイク先生、マイ先生、園児のかすみさん、りくさんの4人をガイドとして実施された。
かすみさん、りくさんは、先生たちと英語で自然に会話をしながら、元気よくプログラムのようすを紹介していく。

最初は「運動指導」の紹介。「忍者あそび」と呼ばれるプログラムは、東京大学名誉教授の深代千之先生が監修している。特定のスポーツに教えるのではなく、あらゆるスポーツに必要とされる「基本動作」を子供たちに身に付けてもらうもので、約300種類あるという。
元気な挨拶で入室したかすみさん、りくさん。出迎える子供たちも元気に英語で受け入れる。運動指導では子供たちはまさに忍者をイメージした服を身に付けて、新しい動作を学び、ゲームや遊びを楽しみながら元気よく動作を定着させていた。

次は「知能教育(以下、知育)」。今回のガイド役のマイ先生が担当の授業だ。知育では、図形や記号、概念の領域を具体的な物や電子黒板を用いて遊びながら学んでいく内容となっている。
今回は電子黒板を使った図形の学び。マイ先生は隠してある図形を少しだけ見せて、子供たちはそこから何の図形が隠れているかを想像しながら、目の前のさまざまな形の玩具で回答を作っていく。大きな声で自分の回答を伝えるのだが、平行四辺形やひし形といった小学校で習うような図形の名称が、子供たちの口からどんどんと出ていた。その後、マイ先生はさらに図形の特徴などを伝えた。

この日の「KDI 園体験ツアー」ではこのほか、ラーニング・ステーションで行われる「職業体験」や、年少々クラスの「ライフスキル」のようすも見学。「KDI 園体験ツアー」のようすは動画でも紹介している。
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KDIの求める幼児教育の理念と特長
園の体験ツアーに続いて、ジェイク先生とマイ先生にインタビューを実施。KDIの理念や教育内容の特徴を聞いた。
--今日は園児のおふたりにKDIを楽しくご案内いただきました。
ジェイク先生:今日はふたりとも少し緊張していたところもありましたが、普段は他の園児と同じように緊張することもなく、楽しく元気にレッスンに参加しています。
--KDIの英語教育・知育・運動指導の特徴とそれらの教育の目指すところを教えてください。
ジェイク先生:「英語教育」では、KDIに参加する子供たちが日本語と英語のどちらもバランス良く学ぶことが重要だと考えています。将来、日本語と英語のどちらをメインに使うかはわかりませんが、幼少期は英語を学ぶには最適な時期です。この時期に英語と日本語の両方を一定の質と量を伴って学ぶことで、英語を聞いても頭の中で日本語に変換することがなく理解できるようになり、英語での会話も自然と行えるようになります。そのため私たちは、この時期に母国語ではない第2言語を学ぶための最良の方法として、イマージョン教育を取り入れています。
イマージョン教育とは、英語を「教科」として学ぶのではなく、手段として他教科の学習や活動を行う教育スタイルのこと。KDIでは、英語でさまざまなことを「体験する」ことを目的とした、独自のプログラムを採用しています。子供たちは英語を一日中浴びているので、KDIに在園する4年間でその時間は3,840時間にものぼります。
保護者の方からはよく、2歳から通う「年少々」と3歳からの「年少」のどちらからスタートした方が良いかとご質問を受けますが、私たちは年少々からをお勧めしています。それは私たちの経験上、この1年間が英語習得においてとても大きな違いになると実感しているためです。また、KDIには数多くの異なる国からの先生方が在籍していますので、日本の文化だけではなく多様な国の文化にも触れることができます。日本語と英語を学びながら世界の文化も理解できる、そんな子供たちを育てていきたいですね。
マイ先生:「知育」では、子供たちが遊びを通して考える力を育むことを大切にしています。幼少期を過ぎて小学3年生ぐらいになると、勉強が楽しいと思えるお子さまと、苦しい辛いと思うお子さまにわかれていきます。私たちは、その違いは幼少期に積み重ねてきた経験にあると思っています。幼少期の「勉強は楽しい」という経験がもとになって、小学校におけるつまずきやすい単元でも、少し難しいけれどチャレンジしようという気持ちが芽生えるのです。そして将来的にも、学ぶことが楽しくなると考えています。
「運動指導」は、特定のスポーツができるようになる指導ではなく、どのスポーツにもつながる、走る・跳ぶ・投げるなどの9つの基本動作を取り入れることで、子供たちが身体の使い方を覚えていくレッスンになっています。指導と呼んではいますが、子供たちにとっては、遊びやゲームなどの「忍者あそび」を通して基本的な動作を楽しく動いて定着させていく内容です。こちらはスポーツバイオニクスの専門家である東京大学名誉教授の深代千之先生の監修を受けて、スポーツ科学に基づいたものとなっています。異なる年齢の子供たちがチームを組んで試合をする「忍者リーグ」も実施し、勝ち負けの経験を通じてリーダーシップや協調性を獲得していきます。

さまざまなアウトプットの機会が豊富にある
--KDIでの教育が、今日案内してくれた園児さんのような堂々とした姿につながっていると感じました。KDIではどのようなアウトプットの機会を設けているのでしょうか。
ジェイク先生:KDIでは15種類以上のさまざまな英語プログラムを用意しています。その理由は、子供の志向に合わせたアプローチをするためです。アートが好きな子、歌が好きな子、それぞれの興味に合ったアプローチができれば、子供は安心して抵抗なく英語をアウトプットできるようになるからです。
KDIの先生たちはできるだけ子供たちが アウトプットする機会をもてるよう心がけています。「Show&Tell」では、園児たちがお家から自分のお気に入りのものを持ってきて、それについて全員の前で発表しますし、職業体験ができる「ラーニング・ステーション」では、実際に仕事をしながら自然な英語を使っています。
おやつなどのプログラム以外の時間も、貴重なアウトプットの機会です。先生たちと園児たち、あるいは園児たち同士で英語でコミュニケーションをとっていますが、その際、先生方は、子供たちが英語でアウトプットしやすいようジェスチャーを付けるなどの工夫をして、英語での発語を促すようにしています。
マイ先生:保護者の方からは、海外旅行時に「子供が率先して現地の人と会話をしてくれた」といったお話を聞かせていただくことがあります。KDIで学んだことがしっかり身に付いているからこそ、とっさに会話の必要性が生じても会話ができるのだと感じます。
ジェイク先生:ほかにも2月の音楽発表会では、園児たちが舞台に立って英語で劇を演じます。また、年長では卒園時に英語のスピーチコンテストを行うのですが、これは4年間の集大成となるアウトプットの機会と言えます。
マイ先生:一方で「知育」では、こちらから答えは出さずに自分で考えることを大切にしています。すると、子供たちなりに考えた、こちらが予想もしなかったユニークな発想や考えも出てきます。教材だけではなく実生活の中でも考えて、いろいろと試行錯誤してみるようすが見受けられます。これもアウトプットのひとつの機会だと思います。

「自分ならできる」をバックアップ
--KDIが大事にしていることを教えてください。
ジェイク先生:KDIでは、日本と海外の文化もそうですし、英語・知育・運動もそうですが、子供たちにはさまざまなプログラムにバランス良く接してもらうよう、構成が練られています。
その中で私たちは認知能力だけではなく、非認知能力を伸ばすことも大事にしています。そして、KDIで学ぶ4年間を通じて、「自分力、共創力、想像力」の3つの力を培ってほしいと思っています。園児たちは、さまざまなプログラムにチャレンジすることで、自分で考え、自分で決めて、自分で表現し、行動できる「自分力」を養っていきます。
--保護者の皆さまからはどのような声が届いていますか。
ジェイク先生:ひとつはやはりコミュニケーション力が身に付いたと喜ばれる声が多いですね。KDIに通うようになり、英語力そのものの伸びはもちろんですが、友達との間でうまくいかない場面に直面しても、簡単にあきらめずに対話をするようになった、と。こうした経験の積み重ねこそ、将来、多様な文化や言語をもつ人々とも共存していくうえで大きな強みとなっていくのではないでしょうか。
また、失敗を恐れずチャレンジするようになったという声も届いています。このほか、お子様が海外留学の道を選ばれたとか、中学・高校に進んでも英語学習を継続できているなどの話も寄せられています。「KDIで過ごしていなければ、ここまでできなかっただろう」とお話しくださる方もいて、多くの保護者の方から感謝されています。
マイ先生:英語力だけでなく、精神面でも成長したというお声はたくさんいただいていますね。また、先生方はとても面倒見が良く、きめ細やかにお子様のことを保護者の皆様に伝えていますので、保護者の方は安心感をもっていただけているのではないでしょうか。

安全・ケア・チャレンジできる楽しい環境
--保護者の方に向けてのメッセージをお願いします。
マイ先生:今日ご紹介してきたように、私たちが目指しているのは学力向上のための英才教育ではなく、心技体のバランス良く、そして何より楽しみながら、さまざまなことを経験して身に付けていくことです。このような経験を積み重ねながら、自分で考え、自分で決めて、自分で表現し、行動できる「自分力」を身に付けられるよう、私たちは全力でサポートしていきます。
ジェイク先生:私たちは、お子様が安全に過ごせること、そしてメンタル面への配慮や気配りといったケアの部分も大切にしています。またマイ先生も言ったように、子供たちにとって楽しい環境であることも子供たちの成長には欠かせない要素です。 KDIでは”Safe””Care””Fun”を最上位の目標として心がけ、幼少期に必要なさまざまなチャレンジの機会を提供していきます。ぜひ一度、説明会へご参加いただき、子供たちのようすを見にきてください。

--ありがとうございました。
KDIを訪れると、多様な国籍の先生方が、子供たちと楽しそうにコミュニケーションを重ねていた。そして何より子供たちの表情がとても明るいのが印象的だった。日常的に英語を使うコミュニケーションの機会は、日本の生活の中では難しい面もあるだけに、こうした幼児園の存在は保護者にとって非常に心強い。さらに英語力だけではなく、考える力やチャレンジするマインドなど、非認知能力が育まれるというのも魅力的だと感じた。
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