奨学金利用者の7割が全額自身で返済…大学生キャリア意向調査

 2026年卒業予定の学生で奨学金を利用しているのは36.9%で、うち約7割が全額自身で返済予定であることが2025年7月25日、マイナビの調査結果から明らかになった。約2割の学生は、「奨学金の返済が企業選択に影響した」と回答している。

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奨学金の返済について(学生自身)
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 2026年卒業予定の学生で奨学金を利用しているのは36.9%で、うち約7割が全額自身で返済予定であることが2025年7月25日、マイナビの調査結果から明らかになった。約2割の学生は、「奨学金の返済が企業選択に影響した」と回答している。

 「2026年卒 大学生キャリア意向調査6月<奨学金について>」は、2025年6月25日から6月30日にかけて、マイナビ2026会員にWeb DMを配信し、インターネットアンケートで回収された。調査対象は2026年3月卒業予定の全国の大学生、大学院生で、有効回答数は1,801名。

 調査によると、奨学金を利用している学生は36.9%で、そのうち返済が必要な「貸付型」は24.6%、返済が不要な「給付型」は12.3%であった。返済予定については、「全額自身で支払う予定」が66.7%ともっとも多く、ついで「一部を自身で支払う予定」が24.3%であった。これにより、9割以上の学生が奨学金の返済を自身で負担する予定であることが明らかになった。

 奨学金の返済について学生本人以外の支払い予定を尋ねたところ、親・保護者が「一部支払う」が22.4%、「全額支払う」が9.6%であった。一方、入社予定の企業が奨学金の一部または全額を負担するケースは全体の約1割にとどまった。

 奨学金の返済が企業選択に与える影響については、約2割の学生が「影響があった」と回答した。企業選びで注目するポイントは、「初任給の額」が69.6%でもっとも多く、ついで「福利厚生の充実度」が53.5%、「奨学金返済支援制度の有無」が28.1%であった。自由回答では、「初任給が20万円以下だと返済が難しく、そのような企業には応募しなかった」という意見が多く見られた。

 日本学生支援機構によると、奨学金返済支援制度を導入する企業は増えているが、学生からの注目も踏まえ、今後さらなる導入が進むことが期待される。

 

《風巻塔子》

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