【大学受験】受験から入学までの費用、最高は259万円…大学生協調べ

 全国大学生活協同組合連合会は2025年8月1日、「2025年度保護者に聞く新入生調査」概要報告を公表した。受験から入学までの費用は、大学の設置者や専攻などで差があり、国公立文科系の自宅生125万100円が最安、私立医歯薬系の下宿生259万7,900円が最高額となった。

教育・受験 高校生

advertisement

入学までにかかった費用(住まい別)
入学までにかかった費用(住まい別) 全 6 枚 拡大写真

 全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)は2025年8月1日、「2025年度保護者に聞く新入生調査」概要報告を公表した。受験から入学までの費用は、大学の設置者や専攻などで差があり、国公立文科系の自宅生125万100円が最安、私立医歯薬系の下宿生259万7,900円が最高額となった。

 「保護者に聞く新入生調査」は、受験から入学までにかかった費用と保護者の意識(受験から入学までに困ったことや子供が大学生活を送るうえでの不安など)を調査し、あわせて大学生協の事業に対する評価を聞くもの。2007年から毎年実施しており、2025年は161大学生協の2万9,473人から回答を得た。調査期間は2025年4月~5月。

 受験から入学までにかかった費用は、入学大学の設置者、専攻、自宅か下宿かにより大きく違い、国公立・自宅・文科系が125万100円ともっとも低く、私立・下宿・医歯薬系の259万7,900円がもっとも高い結果となった。

 全体平均を見ると、支出金額がもっとも大きい項目は「入学した大学への納付金」で70万400円。次に「入学しなかった大学への納付金」で26万5,500円、「入居・引越費用」22万7,500円、「教科書・教材・パソコン費用」22万5,200円が続く。

 「出願にかかった費用」の多くを占める「受験料」は、前年から増加して12万7,300円となった。私立の受験料は国公立よりも2万7,400円高かった。

 受験から入学までの費用面で予定と違って困ったことは、「教科書や教材、パソコンの費用が高かった」46.3%、「家賃や新生活用品の費用が高かった」23.8%、続いて「入学しない大学に入学金や授業料を支払った」22.1%となった。なお、入学しなかった大学への納付金は国公立文科系で24万5,100円、同理工系で26万2,300円、同医歯薬系で38万700円。私立文科系で24万6,700円、同理工系で28万3,400円、同医歯薬系で37万5,200円だった。

 保護者が受験から入学までに困ったことや悩んだことは、「子供の体調や精神面のこと」が54.3%、と最多で、「受験大学(学部・学科)の選び方」44.8%、「受験・入学手続きのスケジュール管理」39.7%と続く。特に「受験・入学手続きのスケジュール管理」は2021年から継続的に増加しており、自由記述の内容からも入試方法が複雑化、多様化していることや、合格決定時期の遅れの影響がうかがえる。

 大学生活を始めるにあたって心配なことは、「友達付き合いなど人間関係のこと」53.9%、「授業内容や単位のこと」46.0%、「事故や病気、けがなど健康面のこと」44.3%となった。なお、自宅生では「授業内容や単位のこと」「就職や将来のこと」が上位なのに対して、下宿生では「食事や日常生活全般のこと」「事故や病気・けがなど健康面のこと」を心配している。

 調査の詳細は、全国大学生協連のWebサイトで閲覧できる。

《中川和佳》

advertisement

【注目の記事】

この記事の写真

/

advertisement

特集