大学生の海外留学を東京都が後押し…短期90万円、長期315万円まで支援

 東京都は2025年9月5日、大学生などの海外留学を支援する都独自の新制度「東京グローバル・パスポート」の創設を発表した。2026年度夏留学を検討している若者を対象に、12月ごろ応募受付を開始する予定。短期および中長期あわせて年間600人を支援する。

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東京グローバル・パスポート 案内チラシ
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 東京都は2025年9月5日、大学生などの海外留学を支援する都独自の新制度「東京グローバル・パスポート」の創設を発表した。2026年度夏留学を検討している若者を対象に、12月ごろ応募受付を開始する予定。短期および中長期あわせて年間600人を支援する。

 東京グローバル・パスポートは、東京と日本の新たな未来を創造するグローバル人材の育成を目的としたもの。海外留学費用を支援することで、より多くの大学生などが海外留学の最初の一歩を踏み出すきっかけ作りをサポートする。

 支援枠は、短期(留学期間28日以上4か月未満)と中長期(留学期間4か月以上1年以内)の2つのコースを設け、留学経験がない学生らが挑戦しやすいように短期留学向けの募集枠を年間500人と多めに設定している。なお、500人のうち、夏留学で250人、春留学で250人を支援。中長期は年間100人を支援する。

 支援内容は、留学先の国・地域を3つに区分して、それぞれ補助上限額を設定。近年の留学費用の高騰を踏まえ、手厚い支援を行うことで、本人の自己負担を大きく軽減することを目指している。たとえば、アメリカ留学の場合、短期は最大90万円(定額支援)、中長期は授業料や現地での活動費などを含め最大315万円の支援が行われる。

 おもな応募要件は、日本国籍を有し、応募時および留学期間中に国内の大学等に在籍していること、応募時に生計維持者が引き続き1年以上都内に住所を有していること、2026年4月1日時点で30歳以下であることなど。また、語学学習のみを目的とする場合は支援の対象外となる。さらに、所得制限を設けておらず、意欲ある若者を幅広くサポートする点が大きな特徴だ。

 今回は、短期コース(夏留学)と中長期コースの募集を行う。対象となる留学開始日は、短期コースが2026年7月20日から12月31日まで、中長期コースが2026年7月20日から2027年3月31日まで。応募フォームおよび応募マニュアルは11月ごろ東京都のWebサイトに公開予定。応募受付開始は12月ごろ、応募締切は2026年2月27日を予定している。その後、書類審査や面接(中長期コースのみ)を経て、6月上旬に採否を通知する。

 なお、応募の際は在籍大学等と相談のうえ申請することとしている。9月19日には、応募開始に先駆け、大学等の事務担当者向けのオンライン説明会を開催予定。参加申込方法は東京都生活文化局のWebサイトで知らせる。

◆東京グローバル・パスポート
応募方法:11月ごろに公表予定の応募マニュアル等で確認
応募期間:2025年12月ごろ~2026年2月27日(金)17:00
おもな要件:
・応募時および留学期間中にわたり、日本国籍を有する者
・所得制限なし
・応募時および留学期間中にわたり、国内の大学等に在籍する者
・応募時において、生計維持者が引き続き1年以上都内に住所を有している者
・2026年4月1日時点の年齢が30歳以下である者
・語学学習(語学の習得を目的とする活動)のみを行う場合は支援の対象外
・一定の成績、語学力を有すること
・他の海外留学支援制度との併給不可 など

【短期コース(夏留学)】
支援予定人数:250人(別途募集する春留学とあわせて年間500人)
留学期間:28日以上4か月未満
留学開始日:2026年7月20日(月)~2026年12月31日(木)
支援額:最大90万円(定額支援)    
※物価水準を考慮し、留学先の国・地域を3つに区分して、それぞれ補助上限額を設定

【中長期コース】
支援予定人数:100人
留学期間:4か月以上1年以内
留学開始日:2026年7月20日(月)~2027年3月31日(水)
支援額:最大315万円(留学期間12か月の場合)   
※物価水準を考慮し、留学先の国・地域を3つに区分して、それぞれ補助上限額を設定

《畑山望》

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