2026年度の中学受験を目指すご家庭は、そろそろ第一志望校・併願校を決定する時期だろう。
リセマムでは昨年に引き続き「中高6年間一貫教育を考える会」と連携し、お勧めの私立中学校をピックアップ。同会が発行する『とっておきの私立中学校』の中から抜粋して、注目校の魅力をお伝えしていく。
本記事でご紹介するのは、八雲学園中学校。東京都目黒区にある中高一貫の共学校だ。学校長・近藤 彰郎先生からのメッセージのほか、特色のあるプログラム等を紹介する。
教育目標
「伝統」と「革新」で次世代のグローバルリーダーを育てます
本校は1938年に創立し、今年で87年の歴史を刻みます。創立当初よりの建学の精神である「生命主義」「健康主義」という教育方針を堅持し、その教育を全うして参りました。この伝統の重みを感じつつ、常に時代を敏感に察知し、学園の新しき一歩を進めるべく、時代に即応した教育を目指し模索し続けております。
八雲学園の教育の柱である「グローバル教育」および「文化体験」によって、英語のみならず総合的な人間力を高めていくことが可能になり、さらに現代の世の中の変化に応じた教育を視野に入れたときにはひとりひとりが互いに理解を深め、尊重していくことが必要だと考えます。
共学に移行して、8年目を迎え、この春共学2期生が卒業しました。女子校の伝統が育んできたきめ細かく面倒見の良い教育は共学になっても消えていません。「共感力」や「優しさ」という女子校の伝統が男子生徒の中にも受け継がれています。今では男子も女子も「互いにリスペクトする自然な共学」になっています。卒業式では生徒たちから「八雲で良かった」という言葉を多くもらいました。
多種多様な価値観の溢れる時代だからこそ、賢明に物事に向き合い、受容すべきものは果敢に受容し、また応用もしていける次世代のリーダーをこれからも育ててまいりたいと思います。


進路、進学に対する考え方は?
面倒見の良さと最新のメソッドで大学進学を強力サポートします。6年間を「基礎学力の蓄積」「海外研修・留学プログラムを体験」「受験体制の確立」とそれぞれ3ステージに分け、工夫されたプログラムの中で学力を高めることで、卒業後の海外大学・国公立大学・早慶上理への進学を目指します。放課後には英語・国語・数学の希望制の講習を習熟度別のクラスで行っています。
夏期・冬期・春期の長期休暇には講習を行い、しっかりと基礎を固めると同時に発展的な学習にまで進めます。 また、2020年度から「海外協定大学推薦制度」を導入。これは、高校の成績・英語力を基準として、アメリカ・イギリス・オーストラリアなどの協定大学の推薦入試を受けられる制度です。そのために、eラーニング教材「YES(Yakumo English :Gateway to Success)」を利用して、英語力を高めていきます。
2025年度は海外大学に30名が合格、国内大学の合格実績も大幅に躍進しました。

充実した海外研修や留学プログラムによるグローバル教育
アメリカ海外研修(中学3年)
中学3年次に全員が2週間、海外研修センター「八雲レジデンス」に宿泊。UCSB(アメリカ・カリフォルニア大学サンタバーバラ校)の授業を中心としたプログラムです。姉妹校であるケイトスクールや地元の学校の生徒たちとも交流します。



9か月プログラム(高校1年)
留学前後の3か月も合わせると、9か月にもおよぶ充実した海外留学プログラム。寮生活をしながら現地の特別講師の授業を集中的に受講することにより、「語学力アップ」を目指します。


学校にいながらもグローバルな体験ができます!
英語教育で名高い同校には、英語を学び海外の学生と交流する機会があります。今年度もアメリカの名門Yale大学のアカペラグループが来校。ワークショップやコンサートを行って、交流を深めました。アカペラグループに所属しながらも幅広い分野の学問を専攻している彼らの話は、生徒たちにとって大きな刺激となりました。
また、日本で2番目の加盟校となったラウンドスクエアでは、これまでオーストラリア・ヨルダン・イギリスなどの加盟校から多くの留学生を迎え、活発な交流を行っています。日常の授業においてもネイティブの教員が8名在籍し、中学生は週4時間、ネイティブ教員のみの授業を受けています。学校にいながらにして数々のグローバルな体験ができる同校から、どんな人材が育っていくのか今後も楽しみです。

学校概要
所在地:東京都目黒区八雲2-14-1
アクセス:東急東横線「都立大学駅」徒歩7分
電話番号:03-3717-1196(代)