厚生労働省は2025年9月26日、2025年(令和7年)第38週(9月15日~21日)のインフルエンザ発生状況を発表した。首都圏では千葉県に続き、東京都が流行開始の目安とされる定点あたり報告数1.00人に達した。
インフルエンザの2025年第38週の定点あたり患者報告数は全国平均で0.80人。前年同期0.55人を上回り、九州・沖縄、関西、首都圏を中心に報告数が増えている。
定点あたり患者報告数を都道府県別にみると、「沖縄県」7.04人、「鹿児島県」3.07人の2県が目立って多い。また「福岡県」1.61人、「熊本県」1.49人、「長崎県」1.06人、「兵庫県」1.09人、「大阪府」1.05人、「京都府」1.23人、「三重県」1.33人、「東京都」1.00人、「千葉県」1.15人の9都府県が流行開始の目安とされる定点あたり報告数1.00人以上となった。
東京都は、前週(9月8日~14日)0.67人から増加し、今回、定点あたり患者報告数が1.00人に達した。都内の保育所、幼稚園、小・中・高校では、第38週(9月15日~21日)に190人が罹患し、4校が学年閉鎖、8校が学級閉鎖を実施した。
インフルエンザによる入院患者は、9月1日~21日までに全国で148人。70歳以上の高齢者を除くと、「1~4歳」25人、「5~9歳」21人、「10~14歳」12人の順に多い。
インフルエンザを予防する流行前のワクチン接種は、感染後に発症する可能性を低減させる効果と、発症した場合の重症化防止に有効とされている。従来の注射のほか、2歳~19歳未満の子供は、鼻にスプレーするタイプの生ワクチン「経鼻弱毒生インフルエンザワクチン(LAIV)」も利用できる。