宮崎大学は2025年10月10日、2025年度(令和7年度)一般選抜(前期日程)の生物の試験問題で、出題ミスがあったことを公表した。該当する問題を全員正答とし、合否判定を再度行った結果、農学部農学科で新たに4人を追加合格、在学生4人は志望順位の高いコースで合格とした。
出題ミスが発覚したのは、2月25日に行われた2025年度一般選抜前期日程の個別学力検査の理科(生物)の試験問題。10月2日に外部から指摘があり、入試担当副学長、作問委員会代表者、作問委員による組織的な検証の結果、出題ミスが確認された。
生物の試験問題のうち、大問2の問5において、問題文の条件と表で示した内容に齟齬があり、正答が定まらない内容となっていた。このため、大問2の問5は全員正答とすることを決めた。
この結果を受け、合否判定を再度実施した結果、新たに農学部農学科で4人を合格者とした。また、3月7日に発表した合格者のうち、農学部農学科に在学中の4人は、より志望順位の高いコースでの合格となった。今回の再判定で新たに不合格となった人や下位の志望コースに変更となるなど、不利益を受けた学生はいないという。
宮崎大学では、2025年度一般選抜(前期日程)の化学の試験でも出題ミスがあり、6人を追加合格としている。今後は、再発防止検討委員会(仮称)を設置して原因の検証を行い、検証結果に基づいて入試実施体制を抜本的に見直し、再発防止に取り組んでいく。影響を受けた8人に対しては、追加合格または入学コース変更など、本人の意向に沿えるよう誠心誠意対応するとしている。
鮫島浩学長は「受験生の皆様、ご家族の皆様、関係各位に多大なご迷惑とご心配をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます。本件を厳粛に受け止め、今後はこのような事態が発生することのないよう、再発防止に向けて万全を期して取り組んでまいります」とコメントしている。