千葉県立保健医療大、大学院設置やキャンパス統合…機能強化方針

 千葉県は2025年10月27日、県立保健医療大学の機能強化に向けた基本方針を公表した。2028年度に公立大学法人へ移行し、大学院修士課程を設置。幕張キャンパスへの統合や定員増、新専攻の設置などを進め、2032年度の新施設供用開始を目指す。

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保健医療大学の「機能強化の基本方針」
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 千葉県は2025年10月27日、県立保健医療大学の機能強化に向けた基本方針を公表した。2028年度に公立大学法人へ移行し、大学院修士課程を設置。幕張キャンパスへの統合や定員増、新専攻の設置などを進め、2032年度の新施設供用開始を目指す。

 保健医療大学は、千葉県内唯一の県立大学で、総定員は740人。現在は幕張と仁戸名の2キャンパス体制で、健康科学部に看護・栄養・歯科衛生・リハビリテーションの4学科を置く。2025年3月までの卒業生は累計2,297人で、多くが県内の医療機関や自治体に就職している。

 機能強化の基本方針では、看護学科の1学年定員を現在の80人から100人に増やすとともに、3年次編入枠を廃止。新たに言語聴覚士養成課程を設ける。また、多職種連携教育やデジタル教育、国際化対応を推進し、特色ある学びを強化することが示された。

 大学院修士課程では、学部教育を基盤とした専門領域に加え、専門資格を必須としない「ヘルスサイエンス領域」を新設。保健医療分野のリーダー育成を掲げる。修士課程設置後は、博士課程の設置も検討する方針。さらに、デジタル教育やシンクタンク機能の強化、医療従事者の資質向上を目的とした附属機関も新設する。

 現在2か所に分かれているキャンパスは幕張に統合。老朽化した施設・設備の更新に向け、整備手法やスケジュールを今後検討し、2032年度の新施設供用を予定している。基本方針で示された各項目の詳細は、今後策定予定の「基本計画」で具体化される見通し。

《川端珠紀》

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