小学生年間トレンド2025「イタリアンブレインロット」など流行語に

 小学館は2025年11月26日、小学生を対象にアンケート調査を実施し、流行語や将来の夢など8項目にわたる結果を共同で分析、公表した。調査によると、小学生の流行語は低学年女子で「イタリアンブレインロット」、男子で「ナルトダンス」が1位となり、SNSの動画トレンドが強く影響しているようすがうかがえる。

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2025年小学生年間トレンド発表
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 小学館は2025年11月26日、小学生を対象にアンケート調査を実施し、流行語や将来の夢など8項目にわたる結果を共同で分析、公表した。調査によると、小学生の流行語は低学年女子で「イタリアンブレインロット」、男子で「ナルトダンス」が1位となり、SNSの動画トレンドが強く影響しているようすがうかがえる。

 調査は、小学館のJS研究所(小学校低学年女児向け雑誌「ぷっちぐみ」、少女まんが誌「ちゃお」)と、コロコロコミック研究所(男子小学生向けマンガ雑誌「コロコロコミック」)が、それぞれの読者を対象に実施したアンケート結果を共同で分析したもの。流行語、趣味、将来の夢など計8項目にわたる調査結果から、現代の小学生(α世代)の多様な「好き」と「価値観」を分析している。

 流行語では、低学年女子の1位は「イタリアンブレインロット」であった。これはAIにより生成された架空のキャラクターたちの総称で、SNSの動画トレンドが低年齢層にまで浸透しているようすがうかがえる。この言葉は男子でも2位にランクインしており、性別を超えたトレンドの強さが示された。男子の1位は「ナルトダンス」で、動画プラットフォームでのダンスチャレンジがきっかけとなった。一方、高学年女子では1位「やばい」、2位「それな・それなー」、4位「わかる」と、コミュニケーションを円滑にするための共感や汎用性の高い言葉が上位を占め、友人関係を重視する世代の特性が表れている。

 好きな有名人では、女子の1位は9人組男性アイドルグループの「Snow Man」、2位は「Mrs. GREEN APPLE」と音楽やダンスと関わりのあるアーティストが上位を占めた。一方、男子は1位「HIKAKIN」、3位「はじめしゃちょー」と、トップYouTuberが上位に入った。女子はアイドルやアーティスト、男子は動画クリエイターと、それぞれ異なる世界に憧れを抱いているようすが見てとれる。

 よく見るYouTubeチャンネルでは、「HIKAKIN」や、ゲーム実況で知られる男女2人組「ちろぴの」が男女双方でランクインし、動画配信者は性別を問わず支持されていることを示している。また女子は、原宿系インフルエンサーの「しなこ」や、エンタメユニット「すとぷり」などのエンタメ・音楽系のチャンネルも上位に入っている。

 ゲームについては、女子がもっとも遊んでいるのは「作る」ゲーム、男子がほしいのは「アクション」ゲームという傾向が見られた。

 一番欲しいものでは、女子は「本・まんが」のほか、3位にキッズアミューズメントゲーム「ひみつのアイプリ」で使える「アイプリカード」、4位に「推しグッズ」がランクインし、コレクションを通じて友達とコミュニケーションを取っているようすがうかがえる。一方、男子は1位の対戦ホビー「ベイブレード X」のほか、4位「ポケモンカード」、5位「デュエル・マスターズ」と、人気のトレーディングカードゲームが上位に入り、集めるだけでなく対戦して遊べるものが支持されている結果となった。

 趣味・熱中しているものでは、女子の趣味はインドアでの活動が多く、男子が友達と熱中しているものは外遊びやゲーム。また女子の宝物は「ぬいぐるみ」、男子が人生で大切にしているものは「命」という結果も出た。

 なりたい職業では、女子1位は「アイドル・歌手」、男子1位は「YouTuber」となり、憧れの職業像が大きく異なることがわかった。女子は2位「パティシエ」、3位「イラストレーター・画家」といったクリエイティブな職業が上位を占める傾向にある。

 一方、男子はTOP4をゲーム・動画配信関連が占めており、エンターテインメントが「観るもの」から「自らもなりたい職業」として強く意識されているようである。その中で、「まんが家」と「YouTuber・VTuber」は男女ともにTOP5にランクインしており、コンテンツを自ら創り出すクリエイターは、性別を問わず小学生の憧れの対象となっていることがうかがえた。

《吹野准》

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