京都府教育委員会は2025年12月2日、2027年度(令和9年度)京都府公立高等学校入学者選抜における「前期選抜・独自枠」の概要を公表した。堀川(探究)は、独自枠のみで募集定員100%を募集。国・数・英の3教科の配点を高く設定している。
京都府公立高等学校入学者選抜は、2027年度から従来の前期・中期選抜を統合し、前期選抜に一本化する。前期選抜には、「独自枠」と「共通枠」を設け、原則、連続する2日間で実施する。志願できるのは、「独自枠」が1校1学科等、「共通枠」が3校3学科等で、出願できる学校数は現行制度と変わらないため、受験機会が減る心配はない。
独自枠では、全校共通の内容で実施する5教科の「統一学力検査」または、各校が個別に作成する「学校個別検査」の結果を判定資料とする。このほか、報告書や面接、作文(小論文)、活動実績報告書、実技検査の結果を判定資料として用いる。なお、判定資料は学校・学科のほか、志願する選抜方式(A~D方式)によっても異なる。
独自枠のみで募集定員の100%を募集する堀川(探究学科群)は、A方式で230人、D方式で10人を募集。このうち、A方式では、理科・社会を統一学力検査、国語・数学・英語を学校個別検査で実施する。配点は、理科と社会が各40点、国語・数学・英語が各100点。ここに報告書100点を加えた480点満点で選抜する。
嵯峨野(京都こすもす)や西京(エンタープライジング)も同様に、国語・数学・英語のみ学校個別検査で実施、配点も理科・社会に比べ、高く設定していることが特徴だ。
おもな学校・学科の独自枠の内容をみていくと、鴨沂(普通)は、募集定員240人のうち、独自枠A1方式で96人、A2方式で24人を募集。両方式ともに「統一学力検査」と「面接」を実施する。桂(普通)は、募集定員280人のうち、独自枠A方式で84人、B方式で56人を募集。A方式は「統一学力検査」と「面接」、B方式は「面接」と「作文・小論文」を実施する。
新制度を導入する2027年度の前期選抜(独自枠・共通枠)は、2027年2月18日と19日の2日間で予定している。追検査日は2027年2月24日と25日、合格発表は3月上旬までに行われる。なお、定員に満たなかった高校などが再募集する後期選抜は現行制度通り実施予定。
京都府教育委員会では、このほか、新しい入学者選抜制度についてわかりやすく解説したYouTube動画や新制度のチラシを公開し、受験生や保護者への周知を図っている。

