日本学生支援機構(JASSO)は2025年12月9日、青森県東方沖を震源とする地震にともなう災害により被害を受けた学生等への支援策について発表した。災害救助法が適用された地域の学生を対象に奨学金支援を行うほか、住居被害を受けた学生には災害支援金10万円を支給する。
青森県東方沖を震源とする最大震度6強の地震は、12月8日の午後11時15分ごろに発生。JASSOは、災害救助法の適用を受けた青森県八戸市や三沢市、むつ市、上北郡野辺地町など12市町および、岩手県宮古市、大船渡市、久慈市、陸前高田市、釜石市、上閉伊郡大槌町など12市町を対象に、これらの地域の世帯に属する学生等の支援を開始した。
おもな支援策は、「給付奨学金(家計急変採用)/貸与奨学金(緊急採用・応急採用)」「減額返還・返還期限猶予」「JASSO災害支援金」の3種類。
奨学金の種類は、返還が不要な給付奨学金(家計急変採用)と利子のない第一種奨学金、利子が付く第二種奨学金があり、いずれも在学している学校を通じて申請する。また、災害等により奨学金の返還が困難になった学生等は、「奨学金減額返還願」または「奨学金返還期限猶予願」を日本学生支援機構へ提出することで、返還の減額や猶予を受けることができる。
返済不要の「JASSO災害支援金」(10万円)は、学生等本人や父母等の居住する住宅が、半壊(半流出・半埋没・半焼失を含む)以上の被害を受けた場合、床上浸水となった場合、または自治体による避難勧告等が1か月以上継続した場合などが対象。外国人留学生も支給対象となり、申請は在学校を通じて行う。
なお、災害救助法の適用を受けていない近隣地域でも、同等の災害に遭った世帯の学生等、あるいは同地域に勤務し勤務先が被災した世帯の学生等については、適用地域に準じた取り扱いが行われる。

