公認会計士・監査審査会は2025年12月16日、2027年度(令和9年度)公認会計士試験の第I回短答式試験から、英語による出題を一部導入すると発表した。英語による出題は、短答式試験の総点数の1割程度を想定している。
公認会計士の業務は、IFRS(国際財務報告基準/国際会計基準)適用企業の拡大やグループ監査への対応などにより、英語との関わりが拡大している。実務レベルで英語を使用する場面が増えているため、試験制度にも英語による出題を導入し、国際化に対応する。
導入時期は、2027年度公認会計士試験の第I回短答式試験からで、出題科目は「財務会計論」「管理会計論」「監査論」の3科目。英語による出題範囲は、日本語の問題と基本的に同じ範囲とする一方、英文を読む負担を考慮し、難易度は調整するとしている。
また、受験者に具体的なイメージを伝えるため、英語による出題例もあわせて公開した。サンプル問題は「財務会計論」8問、「管理会計論」5問、「監査論」6問で、実際の出題を想定している問題数より多く作成しているという。各問題には解答例も付されており、参考資料として活用を呼びかけている。
なお、2027年度第I回短答式試験における英語による出題範囲については、2026年6月に公表予定の出題範囲の要旨で正式に示される。

