難関医学部も最短1年で突破、合格から逆算する「医学部合格ロードマップ」

 大学全入時代でも難関の医学部入試。駿台医学部専門校は膨大なデータとノウハウを活かし、個別最適なカリキュラムで“最短距離”の合格を支援する。1年で医学部合格を目指すために必要な戦略とは何か、駿台医学部専門校舎・細谷一史氏に聞いた。

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難関医学部も最短1年で突破、合格から逆算する「医学部合格ロードマップ」
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 大学全入時代に突入した今もなお、依然として高い人気を保ち、合格困難な医学部入試。多浪する受験生も多い中、駿台医学部専門校では、長年蓄積した医学部受験のデータとノウハウを注ぎ込み、専用のカリキュラムを組んで手厚い伴走を行うことで、“最短距離”での合格を実現している。医学部受験の最前線を知る駿台医学部専門校・細谷一史氏が解き明かす「1年で医学部に合格するためのロードマップ」とは。

医学部入試は偏差値だけで決まらない

--医学部はなぜ多浪が多く、合格までに時間がかかってしまうのでしょうか。その本質的な原因を専門家の視点から教えてください。

 医学部受験が特殊であることに気付かず、専門家による指導を受けないことが最大の原因だと思います。

 これは病気と同じです。たとえば熱が出た、あるいは腹痛があるといったとき、その原因を突き止めて治すには、専門家である医師に診てもらうのが最良の選択です。素人が判断してしまうと、回復が遅れたり、実はもっと大変な病気だったりすることもありますよね。

 医学部入試でも、「模試の偏差値では十分合格圏内だからどこか受かるだろうと思っていたのに、1校も合格しなかった」というケースは意外と多いものです。さらにそこで、「落ちたのは学力が足りなかったから」と思い込み、闇雲に扱う問題内容レベルを上げたり、勉強量を増やしたりしても、医学部入試において求められているもの自体を理解していないと、結局不合格になってしまうのです。

取材に応じてくれた駿台医学部専門校舎・細谷一史

--駿台医学部専門校が考える「最短距離での合格」とは、具体的にどのくらいの期間が目安ですか。また、それを実現するための根幹となるメソッドは何ですか。

 約1年間あれば仕上がります。ポイントは、インプットとアウトプットの期間を分け、1年間の前半をインプット、後半をアウトプットに充てること。駿台医学部専門校では夏期講習を実施せず、その分通常授業を進めていくので、8月末までにインプット期間を完了させ、9月からはアウトプット期間として全科目の演習に入ります。こうした進め方の学習効果を最大化するには、インプットした知識をテストや人への説明などを通じて意識的に思い出すことで記憶を強化する「リトリーバル学習法」が最適です。

--どのような教材を使うのですか。

 オリジナルのプリント教材です。この教材が、最短合格のカギを握ると言っても良いでしょう。直近の医学部入試の傾向や出題のトレンドを抑えるとともに、駿台予備学校の模試データを使って医学部受験生はどこで差がついているかを分析するなど、多角的な視点から柔軟に内容をアップデートしています。また、学んだことが定着しているかを確認するテストを毎週行うので、その結果を見ながら、生徒の学力や特性にあわせてさらに調整を加えていきます。ですから、教材もカリキュラムも毎年同じではなく、改善を繰り返しながら常にブラッシュアップしています。

合格から逆算した1年前のスタートラインは?

--最短で1年で突破できるとのお話でしたが、合格から逆算した1年前のスタートラインのイメージを教えてください。

 高校生や保護者の方から「先取り学習」についてよく聞かれますが、先取りがかえって仇になることもあります。学校での授業を侮らず、学年相応の学習内容を着実に身に付けられているかが重要です。

 具体的な例でお伝えすると、国公立大学の医学部合格者の共通テストの平均点を見ると、数学2=数学II・B・Cより、数学1=数学I・Aの方が低いというデータがあります。先取り学習で数学I・Aを早くに学んでしまうと入試本番まで時間が空きすぎて、結果として得点しにくくなってしまっていると考えられます。医学部入試では、私立大を含めた個別試験対策で数学III・Cの対策に時間を奪われやすいのは事実ですが、適切なスピードで取り組むことで、共通テストの数学I・Aを得点源として他の受験生と差を付けることも十分可能です。

 理科については、生物を選択する場合、生物基礎はすべて入試の出題範囲にあたるため、学校で習う高1の段階でしっかりやっておくと高3で覚えることが軽減できます。化学であれば高1・高2は理論分野で計算問題が中心なので、数学とあわせて勉強すれば、高3で有機と無機の勉強に時間を充てられて効率的です。

 現役生であれば、高2の3学期を高3の0学期と捉え、1月にはちょうど1年後に本番を迎える共通テストを実際に解いてみる。そこをスタートラインに、教科書レベルの基礎がどこまで完成しているかを確認し、高3が始まるまでに足りないところを復習しておくというスケジュールが理想です。

 また、浪人生の場合は、浪人が決まってから新学期が始まるまでの間に全科目・・全範囲の学び直しをしておくと良いでしょう。そこまでの時間が取れない場合は、実際に受験した大学の入試問題の復習でも良いと思います。

1年間で合格を可能にするスケジュールの組み方

--入試前の1年間、どのように過ごせば良いでしょうか。

 前半はインプット、後半はアウトプット中心に組み立てます。4~6月は各教科の基礎固め、夏は基礎固めに加えて徐々に演習を開始、9~10月は本格的な演習を通じて穴を見つけては補い、11~1月は過去問を使って大学別の対策という流れです。

 料理に例えると流れがよりわかりやすいかと思います。まず、夏までの基礎固めは材料を集める。美味しい料理を作るには、まず良い素材をそろえる必要があるように、良質な教材を使うことが重要です。続いての演習は材料を切ることです。ここでいろんな切り方を学びながら何を作るか、つまり受験する大学を決めます。そして11月以降には、各大学にあわせて材料を準備し、調味料、調理方法を選び、味付けをして仕上げていきます。

受験勉強の流れは料理の工程に似ている

 たとえば東京科学大であれば、英語の試験で医療系の文章を400字に要約する問題が出されます。これは、仮に偏差値が届いていたとしても、この出題形式で対策をしていなければ、合格点を取るのは難しいでしょう。一方、千葉大など総合大学の医学部は他学部と共通の標準的な問題が多く、高い正答率が求められます。このように、医学部の入試では相手にあわせた味付けが不可欠なのですが、多くの人は自分好みの味で勝負してしまうため、ミスマッチが起きやすいのです。しかし、これを言い換えれば、相手が求める料理が出せれば合格できるわけで、ここを間違えなければ1年で十分に間に合うということになります。

「医学部ならどこでも良い」は非効率

--多くの医学部受験生が陥りがちな失敗パターンや非効率な勉強法にはどのようなものがありますか。また、それを避けるためにはどうしたら良いでしょうか。

医学部は全国82校もあるのに、「どこでも良いから合格したい」とがむしゃらに学力を上げても合格には近付けません。大学によって材料、味付け、調理方法まで違いますから、少なくとも共通テストの前までにはどの大学に行きたいかを決めておくこと。そこから逆算したアウトプット演習をしておくことが大切です。

 もう1つ、失敗回避に何よりも重要なのは、専門家に相談することです。病気と同じで、自己判断に頼ると悪化することもあるからです。医療やITをはじめ、受験勉強も個別最適が可能になっている今、通り一遍なアドバイスでは効率化にはつながりません。病気を専門医に診てもらうことが早い回復につながるように、自分がこの大学に行きたいと目標を定めたら、それまでの準備経過や現状などを専門家に見てもらい、個別に適切なアドバイスをもらった方が確実に合格へと近付けます。

最短合格を実現した事例、その秘訣は?

--最短距離で合格を果たした受験生は、どのような状況からスタートし、どうやって合格を掴んだのでしょうか。具体的な成功事例を教えてください。

 大きく2つのタイプに分けられます。1つは、これまで集団授業を受けてきて十分インプットはしてきたはずなのに、アウトプットがうまくいかずに挫折してしまっているタイプ。もう1つは、これまでの個別指導の手厚さに慣れてしまい、自立歩行ができなくなっているタイプです。このような要因で、3浪、4浪もしてこちらに入学してくる生徒も少なくありません。いくつか事例を紹介しましょう。

集団授業でインプットはしてきたはずだが、アウトプットがうまくいかずに挫折していた事例

北海道大学医学部合格(1浪)

 高校時代は学校行事に全力投球し、勉強は学校の授業のみで、入学時の偏差値は55。入学当初からケアレスミスが目立つ。大雑把な性格で、勉強でも復習が十分ではなかったため、アウトプットで浮き彫りになった抜け漏れなどをしっかりと埋めていくプロセスを丁寧に伴走。毎朝・毎週のテストで、その都度ミスの原因などを明らかにさせることで、後期になって特に英作文、数学と化学の成績が安定するように。夏の時点では「医学部に行ければどこでも」と弱気になっていたものの、本来志望していた旧帝大レベルの大学に合格。

三重大学医学部合格(3浪)

  高3で医師を志すも、現役時代は独学。大手予備校に入学したが、質問・相談ができず、添削課題なども返却が遅く不安に。2浪したのち、背水の陣での入学後は毎週のテストでアウトプット不足を解消。わからない問題は少人数制のためすぐに講師に質問でき、解決することで「わからない・できない」を徹底的になくすことを目指す。細かな学習管理とどんなことにも相談に乗ってもらえ、指針を示してもらえたことが原動力となり、私立大学医学部にも複数合格。

個別指導の手厚さに慣れてしまい、自立歩行ができなくなっているタイプ

東北医科薬科大学合格(3浪)

 前年まで別の少人数制の予備校に通い、英数の偏差値は50、理科は55にとどまる。授業は真面目に出て言われたことをやっているにも関わらず、自分が何をすべきかは整理できていない状態。そこで、面談で科目ごとに勉強の方針を立て、朝テスト、毎週の復習テストをペースメーカーとしつつ、苦手な科目についてはマンツーマン指導も併用。少人数の集団授業でも個別指導でも何が課題かを自分で考えさせ、主体性を引き出す指導で、浪人生でも受験可能な総合型選抜で合格。

名古屋市立大学医学部合格(再受験)

 他学部に進学したものの、医師への夢を捨てきれず再受験に。前年は地元の個人塾でマンツーマン授業を受講。演習、過去問対策共に不足していたが、毎週のテストによってその週の理解度を確認できたこと、個人にあわせた学習スケジュールを決めたことで、入試を見据えた学習ができ、秋以降に偏差値が上昇。日々の授業や自習に取り組む習慣が受験を戦い抜くのに必要な精神力につながった。

受験生のタイプを見極め、合格まで導く駿台医学部専門校

―少人数による指導で講師と生徒の距離が近く質問しやすいこと、毎朝・毎週のテストでアウトプットの機会が多いこと、手厚く見守ってくれる伴走者がいること、個別指導を併用できることなど、とても効率良く学力を引き伸ばす仕組みになっていますね。

 はい。当校は小規模な医学部専門の校舎で、生徒ひとりひとりに毎週面談を行うので、常に自分の立ち位置を把握してもらい、細やかなフォローアップができます。志望理由書や面接・小論文の対策は、何十回も細かいところまで指導します。そして、どこか改善できているかを具体的に認めることで、「自分は大丈夫だ」と思える自己肯定感を高めていきます。こうしたプロセスを通じて、次第に自分に何が足りていないかを考えられるようになり、最終的には自走できるようになっていくのです。

未来を変えるには、今の自分から変えていく

―最短合格を目指す受験生を支える保護者は、学習面・精神面においてどのようなサポートができますか。

 保護者は、車でいえば助手席に座っている人です。ドライバーである受験生に、横から「ああでもない、こうでもない」と口出ししても良い影響はありません。ただし、居眠りをし始めたら注意しなければいけません。そんな距離感で見守ってあげてほしいですね。

 そして、目的地である志望校合格にたどり着くには、専門家による正確なナビゲーションが必要です。仮に保護者自身が医学部合格という成功経験があったとしても、それは何十年も前の古い地図であって、最適なルートが出てくるとは限りません。ですから、学習面については最新の情報に精通した専門家に任せていただけたらと思います。

―最後に、これから医学部合格を本気で目指す受験生に向けて、成功への指針となるメッセージをお願いします。

 諦めるな」ということです。医師が患者さんに「諦めないで一緒に頑張りましょう」と声をかけるように、今、受験生は自分にその言葉を伝えてください。

 もう1つ、今日お話ししてきたように、今まで伸びなかったとしても、やり方を変えれば必ず伸ばせます。未来を変えるには今の自分から変えていく。ぜひ、我々と二人三脚で、最短で医学部合格を勝ち取りましょう。

―ありがとうございました。

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 全国に82校ある医学部は、「どんな医師を育てたいか」というメッセージをそれぞれのアドミッションポリシーを通じて提示し、その思いを反映した入試を行っている。受験生に求められるのは、これにあわせた対策だ。プロによる個別最適なアドバイスに従い、効率の良い学習によって、最短距離で合格を勝ち取ってほしい。

全国の医学部受験生、「諦めるな」。

《羽田美里》

羽田美里

執筆歴約20年。様々な媒体で旅行や住宅、金融など幅広く執筆してきましたが、現在は農業をメインに、時々教育について書いています。農も教育も国の基であり、携わる人々に心からの敬意と感謝を抱きつつ、人々の思いが伝わる記事を届けたいと思っています。趣味は保・小・中・高と15年目のPTAと、哲学対話。

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