大学生の就職ランキング、2位「国家公務員」1位は?

 リスクモンスターは2025年12月26日、第11回「大学1・2年生が就職したいと思う企業・業種ランキング」調査結果を発表した。任天堂が2回ぶりに1位を獲得し、これまで上位常連だった公務員の順位に変化が見られた。

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大学1、2年生が就職したいと思う企業・業種ランキングトップ20
大学1、2年生が就職したいと思う企業・業種ランキングトップ20 全 8 枚 拡大写真

 リスクモンスターは2025年12月26日、第11回「大学1・2年生が就職したいと思う企業・業種ランキング」調査結果を発表した。任天堂が2回ぶりに1位を獲得し、これまで上位常連だった公務員の順位に変化が見られた。

 今回の調査では、「任天堂」が2回ぶりに1位を獲得した。2位「国家公務員」、3位「Google」、4位「地方公務員」、「Apple」の順となっている。これまで上位常連であった公務員が順位を下げ、ランキングの顔ぶれや順位に変化が見られる結果となった。

 トップ20には、製造業9社がランクインしたほか、IT・情報サービス業(Google、NTTデータ、楽天グループ)や、生活に身近な商品・サービスを提供する企業(サンリオ、しまむら、イオンなど)が名を連ねた。

 希望年収は前回同様「600~800万円」が最多となるも、「800万円以上」を望む割合は低下し、全体的に希望年収が下がる傾向がみられた。一方、将来望む就業観では「プライベート」や「ワークライフバランス」を重視する回答が増加しており、仕事と私生活の両立や働き方に対する意識の広がりがうかがえる。

 調査は2025年8月25日から27日にかけて、全国の大学1年生および2年生の男女個人600サンプルを対象にインターネット調査で実施された。

 過去10回の調査のうち、8回で公務員がトップ2を占めていたが、今回の調査では「任天堂」が2回ぶりに1位となったほか、前回8位の「Google」が3位にランクインしたことで、「地方公務員」はトップ3から陥落した。

 また、新たにトップ20にランクインした6社を含む16社が前回調査から順位を上げており、人気企業の顔ぶれや順位に変化がみられる結果となった。

 業種別にみると、製造業が多数を占める傾向に変わりはないものの、IT・情報サービス業(Google、NTTデータ、楽天グループ)が3社ランクインしている点や、生活に身近な商品・サービスを扱う企業(サンリオ、しまむら、イオンなど)が上位にランクインしている点が特徴である。日常生活に密接に関わるブランド力が学生の志望に影響していることがうかがえる。

 文理別に集計すると、文系学生ではトップ2の「公務員」以外は、エンターテイメント、出版、食品など、多様な分野が志望先として挙げられている。他方、理系学生では「任天堂」、「三菱ケミカル」、「Apple」、「イオン」、「大塚製薬」、「旭化成」など、専門性を発揮できる製造業が志望先としてあげられ、研究・開発分野への関心の高さがうかがえる。

 将来望む就業の形を聞いたところ、もっとも多かったのは「プライベートを優先させたい」(回答率19.3%)で、「出世して高収入を得たい」(同18.0%)、「ワークライフバランス重視で仕事をしたい」(同17.0%)、「優良企業で安定的に働きたい」(同15.5%)の順となった。

 前回調査では「出世して高収入を得たい」が最多回答だったが、今回はプライベートや、ワークライフバランスを重視する回答が増加している。さらに属性別で見ると、1年生や男性は「出世・高収入」志向が、2年生や女性は「プライベート優先」志向が強い傾向が見られた。

 将来望む就業の形と、就職活動のための準備活動の関係性を集計したところ、「アルバイト」、「資格取得のための勉強」、「授業・ゼミナール履修」に取り組んでいる学生はいずれも2割以上となった一方で、3人に1人は「特に何もしていない」ことが明らかとなった。「プライベートを優先させたい」や「出世して高収入を得たい」と考える学生においても、4割近くは「特に何もしていない」と回答しており、希望に対して行動が伴っていない学生の多いようすが表れている。

 就職先選定において重視する点を聞いたところ、「給与額」(回答率42.5%)が前回調査に続き最多となり、ついで「勤務地」(同28.2%)、「福利厚生」(同25.5%)が続いた。前回調査から引き続き待遇面を重視する傾向が見られる。男女別に見ると、女性では「残業時間」、「有休の取得しやすさ」、「育児・介護休業制度」などのワークライフバランスに関連する項目の回答率が、男性に比べて高い結果となった。

 さらに、「給与額」について、最低限実現したい生涯最高年収を調査したところ、「600~800万円」(回答率19.3%)が最多となり、前回調査と同様であった。一方で、「800万円以上」(合計回答率29.3%)を望む割合が前回(同42.8%)から13.5ポイント低下し、「400万円未満」(同21.3%)が8.5ポイント増加、全体としては希望年収が低下していることが読み取れる。

 2025年5月に実施した「第11回 就職したい企業・業種ランキング(就活生ランキング)」と本調査を比較すると、就活生ランキングでは公務員がトップ2を占めたほか、銀行(三井住友銀行、三菱UFJ銀行)や鉄道業(JR東日本、JR西日本)がランクインした。

 これに対し、本調査では、エンターテイメント関連企業(任天堂、サンリオ、ソニー・ミュージックエンタテインメント)や菓子製造業(カルビー、明治)など、生活に身近な企業がランクインしており、志向の違いがみられた。

 第11回となる本調査では、これまでトップの常連であった公務員が順位を下げ、「任天堂」が2回ぶりの1位となった。また、検索サービス、スマートフォンを提供する外資系テクノロジー企業や食料品・日用品製造業、エンターテイメントサービス提供企業などが上位にランクインしており、日常生活に密接に関わる企業に人気が集まっていることがわかった。

 大学1・2年生がもつ就業観については、出世・高収入志向が依然として高く、最低限実現したい年収は、正社員の平均年収530万円(令和5年分 民間給与実態統計調査)より高い「600万円以上」が約半数を占めている。一方で、前回調査と比べると「800万円以上」の高年収を希望する割合が大幅に低下し、「400万円未満」を希望する割合が増加しており、年収に対する考え方の変化が見られる。また、「プライベート」や「ワークライフバランス」を重視する傾向が高まっていることから、関心は「安定」や「高収入」だけでなく、「私生活の充実」にも広がっているようすがうかがえる。

 こうした価値観が見られる一方で、就職活動の準備については、3人に1人が「何もしていない」と回答している。「高収入」や、「安定」、「私生活の充実」の両立を実現するためには相応の取り組みが必要であるが、就職活動を本格的に迎える前段階にある大学1・2年生には、理想と現実との間に大きなギャップがあると想像できる。

 就職に対する理想と現実のギャップを埋め、自身が思い描く社会人生活を実現するためにも、就職活動開始までの1~2年間を有効に活用し、学業に加えて学生時代ならではの経験を重ねながら、将来に向けた準備を進めていくことが期待される。

◆第11回「大学1、2年生が就職したいと思う企業・業種ランキング」トップ10
1位:任天堂
2位:国家公務員
3位:グーグル(Google)
4位:地方公務員
4位:アップル(Apple)
6位:サンリオ
7位:ソニー
8位:味の素
9位:トヨタ自動車
9位:ソニー・ミュージックエンタテインメント

《風巻塔子》

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