2026年「丙午」の産み控え、約1.8万人と推計…関西大学

 関西大学社会学部の吉川徹教授は2026年10月28日、「令和の丙午」に関する意識調査結果を発表した。丙午による「産み控え」の規模は約1.8万人と推計。60年前と比べ影響は縮小したものの出産時期への影響が残る実情が示された。出産の先送りなどにより2027年は約71万人へ増加する可能性を指摘している。

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出生数(人口動態統計速報に一部加筆)
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 関西大学社会学部の吉川徹教授は2026年10月28日、「令和の丙午」に関する意識調査結果を発表した。丙午による「産み控え」の規模は約1.8万人と推計。60年前と比べ影響は縮小したものの出産時期への影響が残る実情が示された。出産の先送りなどにより2027年は約71万人へ増加する可能性を指摘している。

 2026年は1966年以来60年ぶりの丙午の年。前回の1966年は出生数が大幅に減少したが、2026年は前年並みの見込みで影響は一見小さくみえる。吉川教授が2026年9月、全国の20~39歳の既婚女性約2,000人を対象に意識や認知を調査したところ、1966年当時はほぼ全員が知っていた丙午の認知が今回は約半数にとどまった。また、若い年代ほど認知度が高いという違いもみられた。

 一方、丙午を知っている女性の約4%、調査対象全体の約2%が丙午を理由に2026年の出産を望まなかったと回答。吉川教授が出産回避の比率などを人口動態データにあてはめ試算した結果、出生抑制の規模は1万7,859件と推計された。60年前と比べて影響は大幅に縮小したものの現在も出産時期の選択に関わっている可能性が示された。

 2026年10月公表の人口動態統計速報をもとに、吉川教授は2026年の年間出生数を約67万人と推定。前年並みの水準となる見込みだが、丙午による約1.8万人の産み控えがなければ出生数は増加していた可能性があると分析している。また、丙午を避けて出産を先送りする動きなどにより、2027年は約71万人へ増加する可能性を指摘。出生数の減少が底を打ったかを見極めるには一時的な変動を考慮する必要があるとしている。

 吉川徹教授は「丙午迷信についてのメディア報道は60年よりもはるかに少なく、産み控えへの社会的関心は薄れているように感じられる。その反面、誤解に基づくネット言説なども散見される。私自身は、2026年の『産み控え』はゼロに近いものと予測していたのだが、調査結果からは思いがけない実情が明らかになった。丙午迷信の意外な根強さにあらためて驚いている」とコメントしている。

 同研究の成果は、2026年11月7日午前に第99回日本社会学会大会(東北学院大学五橋キャンパス)でオンライン発表される。なお、吉川教授は関連する著書「ひのえうま 江戸から令和の迷信と日本社会」を光文社新書から刊行している。

《風巻塔子》

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