【中学受験2013】夏休みの過ごし方 2/10…6年塾別:日能研・SAPIX・日能研・四谷・早稲アカ・市進・浜・希

 「塾のソムリエ」として活躍する、中学受験に詳しい西村則康氏に、6年生夏休みの学習のポイントを、日能研・SAPIX・四谷・早稲田アカデミー・市進学院・浜学園・希学園の塾別に聞いた。

教育・受験 受験
西村則康氏
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 「塾のソムリエ」として活躍する、中学受験に詳しい西村則康氏に、6年生夏休みの学習のポイントを、日能研・SAPIX・四谷・早稲田アカデミー・市進学院・浜学園・希学園の塾別に聞いた。

◆日能研

 テキストは、志望校もしくは通常のクラス編成に応じてレベル分けがされています。内容は、比較的やさしく妥当な問題が多く、たまに難しい問題が入っているという印象。入試問題によくある、問題文が長く込み入った問題は少ないため、家庭学習で、実際の過去問を使って問題のタイプに慣れておく必要があります。

◆四谷大塚

 夏期講習の教材はプリント。細かく教材のレベル分けがされています。四谷大塚のテキストは質がよく、演習問題も良問が多いので、テキストをしっかり復習するとよいでしょう。

◆早稲田アカデミー

 宿題が大変多いことで知られています。消化しきれないのにすべてをやっていたら、お子さんがつぶれてしまいます。お子さんの様子を見て多すぎると思ったら、親が取捨選択してあげることも必要。そのためには、日ごろから塾とのコミュニケーションをよくして相談したうえで、宿題の調整は家庭にまかせてもらうという流れを作る必要があります。

◆市進学院

 大手塾の中では負担が少なく、問題の量・質ともにやさしめです。市進の場合は、塾の校舎によって雰囲気が全然違います。塾を選ぶ際は、塾全体の実績だけではなく、その校舎からここ数年、自分の志望校に何人合格を出しているかに注目して選ぶといいでしょう。

◆サピックス小学部

 サピックスで出される演習問題は大変難しく、宿題も多いです。一番難しいプリントは復習からはずしてしまってもいいでしょう。先に言ったように、演習問題に○△×をつけ、×がついたものは復習からはずし、△だけを集中的に復習しましょう。過去問の宿題も多いですが、この時期はまだ3分の1くらいできればいい、という気持ちでいて大丈夫です。そうしないとほかの勉強に手が回らなくなります。

◆浜学園・希学園

 日中に夏期講習、夜に平常授業があり、10時から21時までという長丁場です。その間自習時間がありますが、この時間をどう使うかは、各自に任されているので、しっかりと学習計画を立てられる子とそうでない子とでは大きな差が出るでしょう。

 お子さんはほとんどの時間を塾で過ごすので、家庭学習はほとんどできません。親が手をかける場面もほとんどありません。ラクな反面、一度スランプに陥るとケアするのが難しいという不安もあります。

 平常授業と夏期講習の両方を受ける必要があるかどうか、最初によく検討したほうがいいでしょう。自分ではっきりと苦手な単元がわかっているなら、どちらか片方だけを受講して、後は家庭学習で弱点克服をするという選択肢もあると思います。

《石井栄子》

石井栄子

子育てから、健康、食、教育、留学、政治まで幅広いジャンルで執筆・編集活動を行うフリーライター兼編集者。趣味は登山とヒップホップダンス、英語の勉強。「いつか英語がペラペラに!」を夢に、オンライン英会話で細々と勉強を続けている。最近編集を手掛けた本:『10歳からの図解でわかるSDGs「17の目標」と「自分にできること」』(平本督太郎著 メイツ出版)、『10代から知っておきたいメンタルケア しんどい時の自分の守り方』(増田史著 ナツメ社)『13歳からの著作権 正しく使う・作る・発信するための 「権利」とのつきあい方がわかる本』(久保田裕監修 メイツ出版)ほか多数

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