問題力と添削力のZ会、通信・教室・書籍の3本柱で志望校合格へ

 顧客満足度で評価する「イード・アワード2012 通信教育」おいて、Z会の高校生対象講座「高1・高2生向けコース」が最優秀賞を受賞した。難関大学の高い合格率で知られるZ会の特長や強みについて、執行役員 教育編集部長の平塚正樹氏に聞いた。

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Z会 執行役員 教材編集部長の平塚正樹氏
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 顧客満足度で評価する「イード・アワード2012 通信教育」において、Z会の高校生対象講座「高1・高2生向けコース」が最優秀賞を受賞した。難関大学の高い合格率で知られ、通信教育では約80年の歴史を持つZ会の特長や強みについて、執行役員 教材編集部長の平塚正樹氏に聞いた。

--昨年のイード・アワードでは、「小学部」「中学部」の各総合で最優秀賞を受賞されました。今年は中学部、高校部での最優秀賞、2年連続の受賞をどのように受け止めておられますか。

 大変喜ばしいことと思っています。「効果の満足度」「添削の質」「教材の質」で部門賞もいただきました。Z会は「圧倒的な問題力、徹底的な添削力」を追求してきましたので、その点が評価されたことは特に嬉しいですね。

 一方で、「継続のしやすさ」など、他社に及ばなかった点も明らかになり、今後の課題としたいと思います。

--Z会は、大学受験に注力されているというイメージが強いのですが、高校生・大学受験生に向けたサービスについて教えてください。

 Z会の特長は、通信教育と、マスターコースという教室、「速読英単語」シリーズなどで知られる書籍の3つのサービスに加え、通信教育のオプションサービスとして提供している映像授業です。その中から受講生が自分に合った学習方法を選ぶことができます。

 通信教育では、Z会の問題は難しいというイメージをお持ちの方が多いと思いますが、世の中のニーズに合わせて、分量やレベルを選択できるようにしています。レベルは、応用・発展問題が多い「トップレベル」、基礎力を土台に応用力を養う「ハイレベル」、基礎力の強化を重点的に行う「スタンダード」を用意して、幅広い生徒のニーズに対応しています。

 基礎力を養成されたい方や苦手科目の対策をされたい方には、「スタンダード」からのスタートをおすすめしていますが、チャレンジしたいという受講生の方には「ハイレベル」からスタートするのもよいでしょう。ただ、学習の習慣を身に付けることが第1歩だと考えておりますので、そういった意味では、「スタンダード」で学習習慣をつけてからレベル変更を検討されるのがよいと思います。

--志望大学別のコースもZ会の特長ですね。

 はい。東大、京大などの難関国立大学、医学科、慶應、早稲田などの難関私大等のコースがあります。各大学の出題傾向や難易度を分析し、入試攻略に必要な力を鍛えるための実戦的な問題を独自に開発しています。

--映像コースは、比較的新しいサービスですが、どのような内容ですか。

 通信教育だけではどうしてもわからない、先生から直接指導してもらいたいという生徒のためには教室型のマスターコースを用意していますが、今のところ、首都圏と関西圏だけに限られていますし、部活動との両立で通えないという方も多くいます。映像コースは、90分の授業をWeb上でいつでも何度でも視聴できるので、苦手克服や教室に通えない方におすすめです。

--Z会の教材の強みは何でしょうか。

 ひとつは、問題の質の高さです。Z会では、「記述力」「読解力」を伸ばすことが、全教科のレベルアップにつながると考えていますので、問題を読み込んで、自分で考え、調べて、記述させる問題が多いのが特長です。

 また、単に難問を解かせるのではなく、まず基本的な知識を身に付けさせた上で、どの知識とどの知識を使って解けばいいのか、自分で糸口を見つけ、試行錯誤しながら考えさせるように問題を作っています。このようなプロセスを通じて、思考力、論理力を高めることができるのです。

 Z会の教材で力をつけた生徒は、大学に入ってからも、人から教えられるのを待つのではなく、自分で勉強することができる。社会に出てからも活躍できる人材に育つと自信を持って言えます。

 もうひとつの強みは、添削の質の高さです。理解があいまいな点を、添削者という第三者に評価してもらい、その後の学習法を指導してもらうことはとても大事です。

 単に、間違った問題を赤で直して解説を書いただけの添削は、いくらびっしりと書き込まれていても質の高い添削とは言えません。解説を書き写すのだったら、解説書は不要ですよね。

 よい添削とは、弱点や間違いのクセに気付かせたり、解説のどこを読めばいいのか、次にどんな学習をしたらいいのかといった、学習の方向性を示すものでなければなりません。

--添削者の指導にも力を入れておられるのでしょうね。

 はい。採用時に試験がありますし、添削はチェッカーが必ず確認し、定期的に評価もしています。今後は、添削のデジタル化を進め、よい添削を共有できるようにすることも検討しています。

--最後に、受験生の皆さんにエールをお願いします。

 自分のやってきたことを信じて、全力でぶつかってほしい。そして、最後まであきらめないこと。Z会の問題をきちんとやってきた人なら、必ず合格を手にすることができるはずです。

--ありがとうございました。

 Z会は、通信教育に加え、教室型のマスターコースと参考書などの書籍を3本柱にサービスを展開。また、通信教育のオプションとして、自宅で学習できる映像コースも提供。通信教育と併用することで、難易度の高い問題や重要なポイントの理解度を高めることができるという。

 リセマムは、2012年11月1日から11月8日までの8日間、通信教育を受講している幼児・小学生・中学生・高校生を持つ保護者を対象に通信教育の顧客満足度調査を実施し、「イード・アワード2012 通信教育」として最優秀賞および部門賞を発表した。Z会は、「高1・高2生向けコース」が高校生の部において総合最優秀賞を受賞し、同時に「教材の質」「子どもが好き」で部門賞も獲得。また、Z会が提供する「大学受験生向けコース」も「効果の満足度」「添削の質」「受験情報が充実」において部門賞を獲得した。

 そのほか、中学生の部においても「高校受験コース」が総合最優秀賞を受賞し、「効果の満足度」「添削の質」「教材の質」において部門賞を獲得した。

◆イード・アワード2012 通信教育
>>> http://resemom.jp/feature/distance-learning-award2012/

《石井栄子》

石井栄子

子育てから、健康、食、教育、留学、政治まで幅広いジャンルで執筆・編集活動を行うフリーライター兼編集者。趣味は登山とヒップホップダンス、英語の勉強。「いつか英語がペラペラに!」を夢に、オンライン英会話で細々と勉強を続けている。最近編集を手掛けた本:『10歳からの図解でわかるSDGs「17の目標」と「自分にできること」』(平本督太郎著 メイツ出版)、『10代から知っておきたいメンタルケア しんどい時の自分の守り方』(増田史著 ナツメ社)『13歳からの著作権 正しく使う・作る・発信するための 「権利」とのつきあい方がわかる本』(久保田裕監修 メイツ出版)ほか多数

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