小中学生の算数・数学の下位層が増加…東京都教委調べ
東京都教育委員会は、7月4日に実施した「児童・生徒の学力向上を図るための調査」の結果を報告書にまとめ、11月28日に公表した。報告書によると、小学校算数と中学校数学で、平均正答率より低い層が増えてきていることが明らかになった。
教育・受験
学習
advertisement

毎年実施している同調査では、小学校では国語、社会、算数、理科の4教科、中学校では国語、社会、数学、理科、英語の5教科について「読み解く力に関する調査」を行っている。調査対象は、都内公立小学校5年生9万828名と都内公立中学校2年生7万4,024名。
この中で、平均正答率が都平均の-5%に達しなかった児童生徒の割合を昨年と比べると、算数・数学以外のほとんどの教科では減少しているが、算数・数学では増加しており、正答率の低い層が多くなっていた。
また、算数・数学について意欲的に勉強している児童・生徒ほど、正答率が高いこともわかった。都教委では、積み上げ型の算数・数学に課題があるため、算数・数学の内容がわからないまま進んでしまい、学習意欲の低下につながっていると分析している。
この対策として、つまづきに応じた指導の工夫や、学年を超えて立ち戻る指導の徹底が必要であるとしている。また、都では都全体の学力傾向の把握と指導体制の設備、区市町村への支援といった「集団」に対する施策と、学校で一人一人の到達度に応じた指導を行う「個」への施策の指導を行っていくという。
《宮坂 英里》
advertisement
【注目の記事】
関連リンク
この記事の写真
/
advertisement