ユニセフの「世界子供白書」、約660万人の5歳未満の子どもたち
ユニセフは1月30日、「世界子供白書2014-統計版」を発表した。2014年度版では、子どもたちひとりひとりが「子どもの権利条約」で定められた権利を享受できることを目的に、格差の詳細を紹介している。
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白書では、もし1990年時点の5歳未満児死亡率がこれまでに全く改善されていなかったとしたら、1990年からこれまでに9,000万人の子どもたちが5歳になる前に命を落としていたことになると指摘。予防接種や基礎的な保健サービス、水と衛生(トイレ)環境の改善が、子どもたちの命を守ることを可能にしたという。
また、教育面でも、後発開発途上国を含め、初等教育の就学率が向上。1990年時点で学校に入学した子どもたちは100人中53人だったが、2011年には100人中81人にまで増加した。
こうした進展の一方、白書は多くの子どもたちの権利が未だに侵害され続けていると指摘。2012年に約660万人の5歳未満の子どもたちの多くが予防可能な原因で命を落としたほか、世界の子どもたちの15%が働かざるを得ない状況に置かれているという。
子どもの基本的人権を国際的に保障するために定められた「子どもの権利条約」が生まれて、今年で25年。ユニセフでは白書を通じて、未だに残る子どもたちの格差を指摘。格差解消に向けた取り組みを加速させることと、そのための革新的な手法の導入(イノベーション)が必要だと指摘している。
「世界子供白書2014」はユニセフホームページで報告書原本(英語)の閲覧ができるほか、日本ユニセフ協会YouTubeアカウントでは、日本語字幕付の映像を公開している。なお、日本語全文は、2014年3月発表予定。
《水野こずえ》
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