AOや推薦入試の入学生、32%の大学が「学力低い」…公私間で大きな差も
AO入試や推薦入試で入学した学生に対し、「学力が低い」と評価する大学が3割以上に上ることが、「AO入試・公募制推薦入試動向調査」の結果から明らかになった。
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調査はライセンスアカデミーのシンクタンク部門、進路情報研究センターが4月、全国の4年制大学752校を対象に実施。このうち、394校から回答を得た。大学によっては、学部や短大の回答も含まれ、集計には415回答を使用した。なお、対象に募集停止(予定を含む)の大学は含まれていない。
一般入試の入学者と比較して、AO入試や公募制推薦入試で入学した学生の評価をたずねた結果では、「進路に対する意識」「出席率」などの項目については「普通」や「高い」という回答が半数以上を占めた。ただ、「学力」に関しては、「高い」はわずか2%で、「低い」が32%に達した。「普通」は43%、「評価できない」は23%だった。
学力不足については、自由回答形式の設問でも多く指摘された。「大学から高校の先生方にお伝え・お願いしたいこと」という設問では、「基礎学力を身に付けさせてほしい」などの声が寄せられた。
ただ、国公立大に限って結果を見てみると、「学力」に対する評価は「高い」(6%)、「普通」(45%)、「低い」(8%)、「評価できない」(41%)。全体集計とは異なり、「学力が低い」という回答は少数派となった。
この結果を裏付けるかのように、入試で重視するポイントとして「基礎学力」を挙げた割合は、AO入試、推薦入試ともに国公立大の方が高かった。AO入試では、全体平均15%に対し、国公立大は39%、推薦入試では全体平均39%に対し、国公立大は44%だった。
AO入試で基礎学力を把握する手段として、「大学入試センター試験の成績」を選んだ大学はわずか5%だったが、これらはすべて国公立大だった。推薦入試でも「大学入試センター試験の成績」と回答した大学は全体の11%にとどまったが、国公立大のみの結果では45%に上った。
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